研究課題
今年度は、高齢者施設(ケアハウス)の協力により体力・運動機能に関する測定調査を行うことができた。また、(財)東広島市教育文化振興事業団の協力により、市内の中・高齢者の体力・運動機能に関する基礎的資料を得ることができた。測定場所は、広島大学産学・地域連係センター内の研究室および、地域の福祉センターなどで行うことができた。健康運動に関する理論(講義)および実技指導も行った(運動プログラム内容の参考資料を得ることができた)。体力および運動機能に関する測定項目に関しては、以下の内容について行った。(1)リーチテスト、(2)開・閉眼片足立ちテスト、(3)柔軟性テスト、(4)10m歩行テスト、(5)障害物条件での歩行テスト、(6)TUGT(Timed up and go test)これらの結果から、動的立位バランスおよび歩行機能とリーチテスト、COPの前後最大移動幅、10m歩行(障害物含む)、TUGTの評価、ビデオでの動作観察資料をもとに、相互の関係について検討することができた。基礎資料についての総合的な評価をもとに、個々人の運動機能レベルを評価する試みを行うための見通しができた。なお、運動プログラムに関しては、基礎的体力・運動機能レベルに対応したプログラムを作成し、実験への参加者に対してそのプログラムの実践可能性を検討した。人体移動装置の動力部分を、油圧式から電動モーター式に改良した。この装置とフットスキャン装置の併用により、動的バランスの評価をより合理的に進めることの展望が開けた。これまでの知見をもとに、動的姿勢の制御の程度を、安静立位制御、足関節制御、股関節制御、ステップ制御、と転倒に至るまで、段階を区切ることにより、評価の指標を設定することができるものと考える。
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広島体育学研究
巻: 第36巻 ページ: 12-18
障害者スポーツ科学
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Proceeding of the International Conference of Applied Bionics and Biomechanics
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