研究課題/領域番号 |
21500604
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
望月 明人 帝京平成大学, 地域医療学部, 准教授 (40167911)
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研究分担者 |
須藤 路子 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (60226587)
伊藤 憲治 東京医療センター, 人工臓器・機器開発研究部, 研究員 (80010106)
桐野 衛二 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90276460)
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キーワード | 身体能力 / 言語能力 / 社会的認知 / リーディングスパンテスト / fMRI / 個人・対人 / 運動課題 / 音読課題 |
研究概要 |
身体運動と言語行動の相互関係と2つの能力が脳内活性に及ぼす影響を運動課題の観点から検討を行った。被験者は、前年度から10名増やし、健常な大学生および大学院生26名(男性13名、女性13名)であった。実験方法は、前年度同様身体能力については、一人での運動・二人での運動を各6種目40秒ずつ実施し、得点とミスの数を集計・分析した。言語能力では、fMRI内での音読時の脳内賦活部位の測定および第二言語としての英語の学習・運用能力を示すTOEIC聴取・読解・合計の各点数と読解速度・語彙数とともに相関・因子分析を実施した。社会認知能力の個人性を調べるため、ワーキングメモリ容量と社会コミュニケーション力を取り上げ、検査を通じて定量化を試み、さらにfMRI内において各セッションの前後にEmotional Intelligence Scaleを測定した。 その結果、男性被験者の場合、二人によるコーディネーション運動の後、英語音読時において右紡錘状回、左下前頭回(BA44)と右中側頭回が有意に賦活した。女性被験者は、単独運動の後、英語音読時に両側の中心後回が有意に賦活した。第二言語としての英語音読時において、母語の日本語では測定されなかった脳賦活が観測された。運動課題に関しては、単独運動と二人運動の効果に著しい男女差が示された。二人運動の相手の性別の影響が示唆された。 本研究の目的は、運動学習理論と言語習得理論を統合した脳活性化モデルの構築のための基礎研究であり、本年度の研究においても有益なデータを獲得できたと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画していた実験が順調に実施でき、研究成果の公表についても学会発表、論文作成と進めることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、研究最終年度にあたるため、まとめを円滑に進めたいと考えている。 研究計画の変更はなく、研究を遂行する上での問題点もない。
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