研究課題/領域番号 |
21500606
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
北村 薫 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (60138360)
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研究分担者 |
田中 純夫 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (90286170)
牛尾 直行 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (10302358)
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キーワード | 適応支援体制(スクールサポート) / 大学生サポーター(保健体育履修) / 運動処方 / 健康教育 / ストレスマネジメント / スーパーバイズ |
研究概要 |
初年度は、特に軽度発達障害等の指導上困難な児童を多く抱える2つの公立小学校に対して、保健体育教員を目指す大学生が中心となってスクールサポート活動を実践し、その体制づくりと今年度の実践効果を調査し、今後の改善点について整理を行なった。実施期間は平成21年4月~平成22年3月までの間。 (1) スクールサポートの内容:学級適応や学習が困難な児童が在籍している学級におけるT・Tや別室におけるマンツーマンでの支援、運動会等の校内行事での介助、校外学習等の随行等を実施。保健体育教員の特性として、運動処方、健康教育、ストレスマネジメント等の視点を活かすことを主眼とした。 (2) サポート活動の手順:(1) 学校と大学の連絡調整会議の設定(対象校の校長・特別支援コーディネーター、関係する教員、大学側教職関連研究室教員、教職履修大学院生大学生)による打ち合わせ(2) サポート対象校の現状把握(学校・学級の状況、特に軽度発達障害を有する児童の所見等の情報共有)(3) 大学生スクールサポーターの研修(教職履修大学生に対してスクールサポート活動の目的と実際の対処方法)(4) スクールサポート活動の実施(対象となるクラスの状況や特に配慮の必要な児童についてのかかわり方を検討)(5) 連絡ノートの作成およびスクールサポート報告書の作成(教員とサポーターの連絡調整および活動内容と児童の変化を記録)(6) 事例検討会(スーパーバイズ)の実施 (3) 今年度の成果と問題点:「児童の適応支援」の効果としては、○教員一人では目の届かない側面にも対応が行き届いて孤立する児童が少なくなった。0子どもの運動量が増加し、授業での集中力も向上している。一方、課題としては教員とサポーターのより密な連絡調整の必要性が生じている。「学生の資質向上」の効果としては、○学生が実習期間だけでは経験できなかった多様な子どもへの対応方法を学べた。○理論を現場でどのように活かすか応用の視点が見出せた。課題としては、学生のスーパーバイズに十分な時間が避けない。授業の単位化を図らないと多くの学生が参加できない等であった。
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