スポーツ法制の研究を、スポーツ法制の先進国であるフランスを対象に検討し、スポーツ法制に関する知見を獲得することが本研究の課題である。そのため、本年度は、フランスにおけるスポーツ法制を研究する上での中心である、フランスのスポーツ法典に関して、例えば「Loi 2006-784 du 5 juillet 2006 relative a la prevention des violences lors des manifestations sportives;スポーツ行事中の暴力防止措置に関する2006年7月5日の法律第2006-784号」等の法律によって修正の加えられた条文の逐語訳を行い、最新ヴァージョンの日本語版スポーツ法典法律の部分を完成した。続いて、訳出した法律の部分の条文に関する詳細な検討を行うとともに、法典の全体構造に関する理解を深めた。なお、その成果の一部については「スポーツのリスクマネジメント」等の刊行物において公表した。 加えて、次年度以降の研究に必要となる資料(例えば、「Revue juridique et econimique du sport」を収集するとともに、フランスのリモージュにあるCentre de droit et d'econimie du sport(スポーツ法・経済研究センター)のセンター長であるKaraquillo氏や研究員のPrimault氏から、その資料に関する解説や、今後の研究の方向性に関する助言を授かった。 以上のことによって、次年度以降の研究の方向性を整えた。
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