当初21年度中に実施予定であった小学生に対する予備実験がインフルエンザの影響により実施できなかったために、22年度の前期に経費を繰り越して実験他を実施することになった。 (1) 松江市内の小学生、男女20名のバスケットボール競技者を対象にゲーム時(6分間)における「キョロ・キョロ」動作の発生頻度を調べたところ、発生回数が極めて少ないことが分かった。 (2) 競技エリート集団である「松江ミニバス教室」の競技者20名を対象に(1)と同じ内容で調査を行ったところ、(1)に比べて発生回数が多いことが分かった。 (3) コーディネーション・トレーニングの研修会、スポーツビジョン研究会、実技指導講習会などに出席し、視機能を高めるための運動処方についての研鑽を高めた。 (4) 市内で行われた小学生の大会、高校の大会に出向き、「キョロ・キョロ」動作の発生頻度を調べた。 (5) (1)(2)(3)(4)を基に、「周辺を観る習慣のある者は競技水準が高い傾向にある」と考えた。本実験を待たずしての結論付けは軽率であるが、小学生を指導する現場の指導者からのニーズが高いのを受けて、周辺を観察しながら運動を行う習慣をつけるための運動事例を「遊んで創るバスケ脳」という冊子にまとめた。
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