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2010 年度 実績報告書

運動が筋のインスリン感受性を上昇させる分子機序:NR4A遺伝子発現に着目した研究

研究課題

研究課題/領域番号 21500640
研究機関新潟医療福祉大学

研究代表者

川中 健太郎  新潟医療福祉大学, 健康科学部, 准教授 (80339960)

キーワードNR4A1 / NR4A3 / Nur77 / NOR-1 / 運動 / 不活動 / 交感神経 / インスリン感受性
研究概要

運動による骨格筋インスリン感受性上昇の機序に核内受容体であるNuclear Receptor subfamily 4 group A(NR4A)の遺伝子発現が関与する可能性を検討している。2009年度にはNR4A3の関与を検討したが、2010年度にはNR4A1について検討した。ラットに3時間の水泳運動を負荷したところ上肢筋においてインスリン感受性ならびにNR4A1mRNA発現が上昇するもののNR4A1タンパク質発現に変化はなかった。また、ラットに3時間のトレッドミル走行運動を負荷したところ下肢筋においてインスリン感受性ならびにNR4A1 mRNA発現は上昇するもののNR4A1タンパク質発現に変化はなかった。また、ラットの片脚下肢をギブス固定して不活動にすると、遅筋であるヒラメ筋ではインスリン感受性が低下するが、NR4A1タンパク質発現は減少しなかった。一方、不活動筋でNR4A3タンパク質発現量は減少した。このように身体活動によるインスリン感受性変化にはNR4A1でなくてNR4A3遺伝子発現が関わっているかもしれない。
NR4A3mRNA発現は交感神経によって調節されるが、今回、我々はβアドレナリン受容体アゴニストであるclenbuterolをラットに投与すると、速筋である上腕三頭筋におけるNR4A3のタンパク質発現が増加することを観察した。しかし、この際、インスリン感受性の上昇はみられなかった。また、交感神経活動阻害薬であるguanethidineをラットに投与したところ遅筋であるヒラメ筋におけるインスリン感受性は低下しなかった。また、このときNR4A3タンパク質発現量も変化しなかった。現在のところ、骨格筋のNR4A3遺伝子発現とインスリン感受性に因果関係が存在する可能性については不明である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The effects of beta-adrenergic stimulation and exercise on NR4A3 protein expression in rat skeletal muscle.2011

    • 著者名/発表者名
      Kawasaki, E., Hokari, F., Sasaki, M., Sakai, A., Koshinaka, K., K.Kawanaka
    • 雑誌名

      J.Physiol.Sci.

      巻: 61 ページ: 1-11

    • 査読あり
  • [学会発表] 不活動は遺伝子発現の増加を介して骨格筋のインスリン抵抗性を引き起こす2010

    • 著者名/発表者名
      川崎絵美、川中健太郎
    • 学会等名
      第65回日本体力医学会
    • 発表場所
      千葉商科大学
    • 年月日
      2010-09-17

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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