研究課題/領域番号 |
21500673
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 県立広島大学 (2011-2012) 広島国際大学 (2009-2010) |
研究代表者 |
原田 俊英 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (60181020)
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連携研究者 |
坪井 敬子 四国大学, 看護学部, 教授 (00309650)
石崎 文子 県立広島大学, 保健福祉学部, 名誉教授 (60093572)
深堀 美紀子 広島都市学園大学, 健康科学部, 講師 (00461327)
石井 俊行 四国大学, 看護学部, 講師 (30412349)
井山 慶信 広島国際大学, 医療経営学部, 講師 (30368807)
高瀬 智章 広島国際大学, 医療経営学部, 助教 (60587393)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2012
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キーワード | 心循環モニタリング装置 / 心 的ストレス / 末梢静脈血管幅 / 心拍変動スペクトル解析 / 音楽療法 |
研究概要 |
我々は、末梢血管モニタリング装置・アストリムSUと加速度脈波測定システム・アルテットC の2種類の心循環モニタリング装置を用いて、自律神経機能に関係する心拍変動スペクトル解析により得られるパラメータや末梢手指静脈の血管幅・静脈酸素化指標(VOI)を非侵襲的に測定し、これらの測定値がストレス強度の客観的な判定に役立つか否かについて検討を行った。さらに、これらのデバイスが音楽療法の効果判定にも応用できるか否かを検討した。 本実験の対象は51人の健常大学生であった。 心 的ストレス として日本 レー ン色彩マトリックス検査を用いた。その検査の前後で、アルテットCとアストリムSUによる測定結果の比較を行った。ストレス によって、アルテットCによるHFは低下し、LF/HFは上昇した。また、アストリムSUによる血管幅とアルテットCによるLF/HFとの間で有意の の相関を示した。ストレス により副交感神経活動は抑制され、交感神経活動は亢進することや末梢静脈血管幅は交感神経活動の上昇に伴い縮小することが証明された。クラシック音楽聴取によりLFやLF/HFが有意に低下した。音楽聴取前のVOIは、HFとの間で の相関が、また、LF /HFとの間で正の相関がそれぞれ認められた。さらに、 ストレス度アンケート点数とLFとの間では、音楽聴取前後ともに、有意の正相関がみられた。したがって、クラシック音楽聴取後には交感神経緊張度が減少したことが示された。また、聴取前の安静時には、VOIが副交感神経活動とともに減少し、交感神経活動とともに上昇することが判明した。さらに、音楽聴取の前後とは無関係に、交感神経機能は主観的なストレス強度に伴って上昇することが示唆された。以上の研究から、2つの心循環モニタリング装置を組み合わせた多角的なパラメータ解析により、ストレス強度の判定を客観的に行えることが示され、 音楽療法の効果判定にも応用できることが証明された。
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