研究課題/領域番号 |
21500676
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
石橋 恭之 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (80292142)
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研究分担者 |
藤 哲 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30142863)
津田 英一 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (00361014)
山本 祐司 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (10529671)
中路 重之 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10192220)
梅田 孝 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (50311535)
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キーワード | 整形外科 / 変形性膝関節症 / 膝前十靭帯損傷 / 予防 / ロコモティブシンドローム |
研究概要 |
1. 形性膝関節症の疫学調査 岩木健康増進プロジェクト健診は、年間約1000名の一般住民を対象として平成19年度から行っているが、変形性膝関節症の疫学調査(平成21年度)では833名の参加者に対して膝機能の総合評価を行い、日本整形外科学会が提唱しているロコモティブシンドローム(運動器症候群)と膝機能との関連について調査した。結果は、ロコモティブシンドロームの疑いがある者の有病率は全体の35%(男性28%、女性41%)であり、ロコモティブシンドロームと膝機能低下との強い関連を認めた。本結果から、ロコモティブシンドロームの予防のためには、変形性膝関節症の認識・予防・治療についての啓蒙が必要であることが示唆された。また、本研究には健康診断としての役割もあり、平成21年度の結果について全対象者へ結果を通知し、調査後の説明会を行った(変形性膝関節症の危険因子、大腿四頭筋訓練による予防法、治療法等についての啓蒙と指導を行った)。 2. 膝前十字靭帯(ACL)損傷の疫学調査:着地動作中の動的下肢アライメントの変化 弘前市岩木地区小学5、6年生、中学2年生290人を対象に、動的下肢アライメント(K/H比)と年齢、身長、体重、運動機能評価(反復横跳び、立ち幅跳び)の相関を検討した。男子ではK/H比と相関する因子は認めなかったが、女子ではK/H比と年齢、身長、反復横跳び、立ち幅跳びで負の相関を認めた。経時的に動的下肢アライメントの測定が可能であった生徒では、男子は膝外反に変化を認めなかったが、女子では外反アライメントの増大を認め男女で異なる傾向を示した。思春期女子は、成長・運動機能の発達とともに動的下肢アライメントの増大を認め、ACL損傷の一因となることが考えられた。
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