研究課題/領域番号 |
21500678
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 浩明 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40344890)
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研究分担者 |
高橋 昭光 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70344893)
矢藤 繁 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50451703)
小林 和人 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30455935)
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キーワード | 糖尿病 / 脂質異常症 / 肥満 / 食事療法 / 頸動脈硬化 |
研究概要 |
本年度は、心血管疾患の既往のない日本人2型糖尿病患者を101名を対象に、冠動脈CTを行い、冠動脈所見と血清脂質や頸動脈エコー所見との関連について検討を行った。50%以上の狭窄を有する冠動脈病変を「冠動脈狭窄」、50HU未満のCT値かつ10%以上のポジティブ・リモデリングを有する病変を「冠動脈不安定プラーク」と定義した。 1.血清脂質と冠動脈病変 ロジスティック回帰分析から、糖尿病罹病期間と性別、収縮期血圧、LDL/HDLコレステロール比が冠動脈狭窄と、LDL/HDLコレステロール比が冠動脈不安定プラークと有意に関連していた。Receiver operating characteristc analysis(ROC解析)による冠動脈狭窄の予測能は、頸動脈最大内膜中膜複合体厚(max-IMT)とLDL/HDLコレステロール比(L/H比)の組み合わせでAUCが0.706で最大となった。同様に冠動脈不安定プラークのAUCが最大となるのはmax-IMTとL/H比の組み合わせであった(AUC0.706)。 2.血清脂肪酸濃度と冠動脈病変 血清脂肪酸分画と冠動脈病変に有意な関連因子は認めなかった。 3.冠動脈疾患リスクスコアと冠動脈病変 Framingham risk scoreおよびUKPDS risk engine, JALS-LCC単独と、各リスクスコアにmax-IMTを加えた場合の冠動脈予測能について検討した。max-IMTを各リスクスコアに組み合わせることで、リスクスコアの冠動脈疾患予測能が改善することが明らかとなった。
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