研究課題
[研究目的](1)マウス新生仔の頭頂骨をヒトの骨に代わる器官培養系として、これに高強度及び低強度加速度刺激を負荷し、力学的刺激に対する骨芽および破骨細胞応答から、骨形成促進及び骨吸収抑制に最適な加速度強度を求める。そこで、本年度はマウス頭頂骨でバイブレーションによる骨芽及び破骨細胞活性への影響評価バイオアッセイ系を確立する。さらに(2)並行してヒト運動時の腰、膝、足への負荷加速度計測を行うためのヒト運動時の加速度計測システムを開発する。[研究成果](1)マウス頭頂骨の器官培養に精通しているので池亀を中心にしてddYマウス新生仔からの頭頂骨の切り出しおよび培養手順を確立した。そして、マウス頭頂骨を蒸留水中で超音波破砕機を用いて破砕後遠心し、上精を用いて破骨及び骨芽細胞活性測定をそれぞれのマーカー酵素である酒石酸耐性酸フォスファターゼとアルカリフォスファターゼによりタンパク量当たりの酵素活性を測定する系を確立した。これらにより、バイブレーション負荷による機械的刺激負荷に対するマウス頭頂骨の骨代謝応答を調べるバイオアッセイ系を確立した。(2)ヒト運動時加速度記録システムの開発は、歩行時に踵と地面の衝突で生じる約30G程度の衝撃加速度まで計測できる加速度データサンプリング条件を検討し、同時に3か所の3軸加速度計測が可能なポータブル加速度記録機および解析システムを作製した。そして、健常被験者に加速度記録システムを装着し、予備的に運動時加速度を計測・解析し、その結果を「Development of a new accelerometer-based physical activity-monitoring system using a high-frequency sampling rate.」としてBiological Sciences in Space誌へ発表した。
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