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2010 年度 実績報告書

若年肥満男性に対する効果的な運動・栄養処方の検討‐インスリン抵抗性を指標にして

研究課題

研究課題/領域番号 21500682
研究機関名古屋大学

研究代表者

小池 晃彦  名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (90262906)

研究分担者 押田 芳治  名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (10169295)
秋間 広  名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (40292841)
石田 浩司  名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (50193321)
片山 敬章  名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (40343214)
榎 裕美  愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 准教授 (90524497)
キーワード生活習慣病
研究概要

若年肥満者における運動・栄養処方を検討するために、「肥満者での食生活と運動習慣に対する調査」と「若年男性でのカロリー制限と運動介入」を行った。生活と食環境に関する自己式アンケート調査(BMI32.5±3.0kg/m^2、年齢21.7±2.7才の男性42名を対象)では、全体の40%に欠食習慣があること、53.7%で体重測定をしないこと、68.3%で食べる速度が早いこと、75.6%で自覚的健康感がよいとは思っていないこと、との結果であった。さらに、食事摂取頻度調査では、食品群と栄養素摂敢状況には個人差が大きいこと、野菜の摂取量が少なく嗜好飲料の摂取量が多いこと、といった特徴がみられた。これらの食習慣の現状を把握し、個々の特性に合わせた栄養教育を若年者から行うことは、慢性疾患予防に大きく貢献する。
カロリー制限(基礎代謝に基づき決定したカロリー摂取量の最大20%減)と、中等度強度の有酸素運動(最大酸素摂取量の60%の強度)とレジスタンス運動を30日間行った。対象は、BMI22.4±1.9kg/m^2、年齢25±10才の男性であった。介入前後において体重が平均6kg、脂肪率が平均4.3%低下し、1)HOMA-IRとブドウ糖負荷試験時のインスリン分泌量が低下し、インスリン抵抗性が有意に改善、2)白血球数と高感度CRPで示される慢性炎症指標の低下、3)体重減少と独立した介入前後での基礎代謝量の低下、が示された。一方で、DHEA-Sは有意に低下し、高分子アディポネクチンについては変化を認めなかった。この介入試験結果は、肥満のない若年の男性であっても、カロリーを制限し運動を行うことで、癌、動脈硬化などの主要な疾患の基盤病態であるインスリン抵抗性と慢性炎症状態を改善することを示している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 若年肥満学生の食環境と栄養素摂取状況の関連について2010

    • 著者名/発表者名
      榎裕美、葛谷雅文、押田芳治、小池晃彦
    • 雑誌名

      日本未病システム学会

      巻: 16(2) ページ: 297-299

  • [雑誌論文] Alanine aminotransferase and gamma-glutamyltransferase as markers for elevated insulin resistance-associated metabolic abnormalities in obese Japanese men younger than 30 years of age2010

    • 著者名/発表者名
      T.Koike, M.Miyamoto, Y.Oshida
    • 雑誌名

      Obesity Research & Clinical Practice

      巻: 4 ページ: e73-e79

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Combined effect of short-term calorie restriction and exercise on insulin action in normal rats2010

    • 著者名/発表者名
      H.Jiang, T.Koike, P.Li, Z.Wang, Y.Kawata, Y.Oshida
    • 雑誌名

      Horm Metab Res

      巻: 42 ページ: 950-954

    • 査読あり
  • [学会発表] 若年肥満男性の食環境と栄養素摂取状況の関連について2010

    • 著者名/発表者名
      榎裕美、葛谷雅文、押田芳治、小池晃彦
    • 学会等名
      第17回日本未病システム学会
    • 発表場所
      沖縄県男女共同参画センター「てぃるる」
    • 年月日
      2010-11-13
  • [学会発表] インスリン感受性に及ぼすカロリー制限と運動の影響2010

    • 著者名/発表者名
      姜海英、小池晃彦、王忠華、筒井秀世、押田芳治
    • 学会等名
      第53回日本糖尿病学会大会
    • 発表場所
      岡山デジタルミュージアム
    • 年月日
      2010-05-27
  • [図書] 糖尿病運動療法のエビデンス:糖尿病ナビゲーター2010

    • 著者名/発表者名
      小池晃彦、押田芳治
    • 総ページ数
      288-289
    • 出版者
      メディカルレビュー社
  • [図書] 運動療法:科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2010(日本糖尿病学会編)2010

    • 著者名/発表者名
      押田芳治、小池晃彦
    • 総ページ数
      41-49
    • 出版者
      南江堂

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公開日: 2013-06-26  

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