生活習慣病の予防対策には、若い世代の栄養教育が大変重要である。また低出生児が肥満や糖尿病のハイリスクとするなら、若いころからなんらかの変化が生じていないか、それを早期に把握し介入できないかを検討した。食育健診の説明会を実施し参加の同意を得た男子中高生を対象に、昼食後3時間以上絶食状態で放課後健診を行った。身長、体重、体脂肪、腹囲測定、血圧測定、採血、24時間採尿およびアンケート調査を実施した。参加者は151名(16.6±1.2歳)。メタボリックシンドローム(MS)の基準に該当する項目で、肥満〔腹囲/身長≧0.5(中学生)、BMI≧25(高校生)〕が9.3%、痩せ(BMI<18.5)が27.8%、血圧高値者〔血圧≧125/70(中学生)、≧130/85(高校生)〕は22.5%、高血糖(血糖値(mg/dl)≧100)は45.7%、脂質異常症〔中性脂肪(mg/dl)≧120(中学生)、150(高校生)or HDLコレステロール(mg/dl)<40〕は16.6%であった。MSのリスク数と健診結果を比較すると、リスクの多い生徒では少ない生徒に比べ、腹囲、収縮期血圧、HDLコレステロール、インスリン、血糖値、HOMA-IR、中性脂肪において検査値が有意(p<0.005)に悪く、また、MSと診断された生徒7名は、それ以外の生徒と比較し、出生時体重が有意(p<0.001)に低かった。さらに詳細に検討する予定である
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