研究課題/領域番号 |
21500697
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
中村 好男 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (00198251)
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研究分担者 |
岡 浩一朗 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (00318817)
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キーワード | 身体活動 / 運動 / ゲートウエイ / 余暇活動 / トランスセオレティカルモデル / 前熟考期 / エクササイズガイド |
研究概要 |
本申請課題の目的は、ゲートウェイ理論(運動への関心を高めるきっかけ=ゲートウェイを活用した行動促進戦略)を用いて、運動への関心が低い者の行動変容を促す方法論を開発することである。平成21年度は、横断調査を実施し、運動への関心を高めるゲートウェイ(入口)となる可能性のある特定の趣味・余暇活動を抽出した。平成22年度は、そこで抽出された特定の趣味・余暇活動に対する興味を高めることで、運動無関心者の運動への関心が高まるかどうかを検討することを目的とした介入調査を実施した。 対象者は、社会調査モニターのうち採択条件(40-59歳、東京在住)を満たす者の中から、事前調査で運動行動変容ステージが前熟考期と回答した者(運動無関心者と定義)を抽出した。事前調査の末尾で、休日の過ごし方を提案する携帯電話のメールマガジンの配信希望の回答を求め、配信希望者を介入群、非配信希望者を対照群とした。介入群には8週間にわたり、携帯電話にメールマガジン(昨年度の横断調査にて抽出された特定の趣味-余暇活動に関して興味を高めることを意図して作成)が配信された。8週間後、事後調査に回答した750名(介入群215名、対照群535名)を解析対象者とした。分析の結果、対照群の26.5%が熟考期以上のステージへ移行していたのに対し、介入群の54.9%が熟考期以上のステージへ移行していた(p〈.001)。 以上の結果から、趣味・余暇活動に関する興味を高めることが、運動無関心者の運動への関心を高める効果があることが明らかとなった。このことは、趣味・余暇活動が運動のゲートウェイとして働くことを示唆している。本研究で得られた成果は、運動無関心者が運動に関心を持つための新しい方略として提案できるものであり、将来的には、運動無関心者の活動的な生活習慣の獲得に向けた一翼を担う研究成果であると言える。
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