本研究は、3つのプロジェクトで構成され、小学生を対象にした研究、幼児を対象にした研究、プログラムの開発と検証とする。また教育現場、保育現場でそれぞれ小学校教師、幼稚園等保育者が研究補助者となり、参加協力する全メンバーで実施し、現場に還元できるプログラムの開発をめざしている。 まずプロジェクト1として、小学校での児童の日常生活動作の発達:昨今の小学生の生活動作の発達とその特徴について明らかにする。授業時だけでなく給食時その他、活動の切り替えの時間の子どもの動作を対象にする。 次に、幼稚園、保育所での幼児の生活動作の発達:発達とその特徴について明らかにする。描くとして、描画活動の時間、食べるとしてお弁当の時間、給食の時間、を対象にする。 これらの結果をもとに、日常生活動作育成プログラムを開発し、提案を行う。その際には、移行期の子どもの時間意識の調査結果をふまえて行う。 本年度は幼児を対象に描画活動を園生活で捉え、発達過程を追った。自由画を自由な活動時間と一斉活動の時間との中で調査した。その結果、幼児の<描く>動作の発達過程が明らかになった。さらに描画活動の発達は、園での描画以外の活動とも関係し、幼児が表現する描画の特徴と描画以外の活動、幼児の園生活でのこだわりや生活の自立、遊びの広がりが描画の特徴と関連していることが示唆された。 児童を対象にした調査では、移行期の子どもの時間意識の調査を行った。本年度の結果も追加し、3年間の研究成果をまとめる。
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