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2009 年度 実績報告書

ディーセント・ワークと企業の社会的責任-日英比較による生活経営学的考-

研究課題

研究課題/領域番号 21500718
研究機関岐阜経済大学

研究代表者

斎藤 悦子  岐阜経済大学, 経済学部, 教授 (90298414)

キーワードCSR / ディーセント・ワーク / ジェンダー / ワーク・ライフ・バランス / 正規労働 / 非正規労働 / ヒューマン・ライツ / イギリス
研究概要

本研究の目的は以下の2点である。1、現在の生活経営学的課題(具体的には家庭と仕事の両立や、働き方による賃金格差等の問題)にCSR視点で接近し、「ディーセント・ワーク」という概念を用いて生活実態を把握、検討する。2、CSRと「ディーセント・ワーク」の関連について先進的な研究が進められている英国の取り組みと日本のCSRを比較し、その問題点の把握と発展に貢献する。
平成21年度においては、目的の1については、生活経営学的課題を明らかにし、CSRと「ディーセント・ワーク」という概念の関わりを検討し(「CSRとヒューマン・ライツ」『金融ジャーナル』)日本における家庭と仕事の両立、正規、非正規の働き方による賃金格差問題を検証した(「第3章 雇用と賃金に対する企業の社会的責任」『ジェンダーで学ぶ生活経済論』)。さらに、これらの問題が女性労働の視点からどのように解釈されるのかを考慮した(「CSRと女性労働」『経営倫理』)。
目的2については、英国との比較研究においては、ステイクホルダーへの情報開示手段の1つであるCSR報告書を用い、検討を行った。日本企業のCSRは人権問題やジェンダー課題に関する認識が浅いことが明らかになった。また、開示内容についても、「ディーセント・ワーク」に関わる問題については、将来指向でなく、現実のみを記述するにとどまり、明確な目標設定をしている英国企業と大きな差があることが判明した(「ジェンダー問題に関する日本企業のCSR-英国企業との比較研究」『岐阜経済大学論集』)。
以上、平成21年度の研究において、生活経営学的課題へのCSR視点の導入、「ディーセント・ワーク」という概念理解、日英比較による日本本企業の問題点の抽出を実施することができたことは意議あることであると考える。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] CSRと女性労働2010

    • 著者名/発表者名
      斎藤悦子
    • 雑誌名

      経営倫理 57

      ページ: 9-12

  • [雑誌論文] ジェンダー問題に関する日本企業のCSR―英国企業との比較研究2010

    • 著者名/発表者名
      斎藤悦子
    • 雑誌名

      岐阜経済大学論集 43(3)

      ページ: 29-40

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      伊藤セツ
    • 雑誌名

      ジェンダーで学ぶ生活経済論(ミネルヴァ書房)

      ページ: 50-67

  • [雑誌論文] CSRとヒューマン・ライツ2009

    • 著者名/発表者名
      斎藤悦子
    • 雑誌名

      月刊 金融ジャーナル 50

      ページ: 16-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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