長崎市高島(町)と伊王島(町)において、文献・資料調査をすすめ、また、現地において行政機関等への訪問調査を実施してきた。同時に、両島の高齢者との面接調査も行った。 本研究の目的は、高島における高齢者の生活によりよいモデルを提言することである。本目的を達成するために、比較研究の対象地として伊王島と本年度から池島(長崎市外海町)を加えた。 省略するが、研究着手にあたっては、高島の高齢者生活支援のためのネットワークのあり方について多くのアイデア(予見)をもっていたが、現地における実態調査をすすめていくうちに、現状はそれほど容易なものではないということが分かってきた。ひとつには、市への合併により町役場が行政センターに衣替えしたが、離島で限界集落という生活環境にあって、その機能が見直されるべきであったにもかかわらずただ機能縮小ということになったことに問題性が見いだせる。しかし、それだけに今後とも調査研究をすすめることは意義があるとの思いを強くしている。 同時に、本研究対象地の中心は高島ではあるが、「離島」という研究テーマに接近できることを説明できると考える。したがって、本年度(H22)も池島も加え、また、高齢化率が低く、過疎化の進んでいない離島を選定して現地調査を行う計画も立てている。
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