研究課題
日本のアパレル製品の近年のファッショントレンドとして、紳士服、婦人服を問わず、(1)軽量化と(2)新素材化の傾向にある。そこで、現在アパレル生産に供されている素材の力学特性の特徴を捉え、従来美しい外観をつくりだすと考えられてきた素材物性に対して、どの程度変化しているのかを捉え、現在のアパレルトレンドを生かしながら、より美しい外観と着用性能を実現する衣服資材設計の指針を得ることを目的とする。本研究では、消費者のアパレル素材に関する主観的評価の実態を捉えるとともに、アパレルの美しさや外観に関する評価に近似できるような評価方法の開発を試みた。また、同時に、アパレルの温熱的快適性の見地から、服地(衣服の主素材)ばかりでなく、芯地などの副素材を組み合わせた時の熱物性値、通気性などを客観的に捉えた。さらに、羊毛素材にプラズマ処理をすることによって、羊毛の特徴である縮絨を防止することができるばかりでなく染色の色冴えがよいことが知られていることから、実際の生地が消費者、テキスタイル関係者のどのように受け入れられるかを検証した。さらに接着縫製における芯地の接着性についても現在検証中である。また、最近のアパレル素材(表生地)の収集と、それに接着または積層して用いる芯地の収集および力学特性の計測とアパレルの外観分析、衣服の外観に関係する形成性能の官能検査、生地の力学特性の計測と、接着・積層複合布の熱物性値の測定、熱物性および通気性能の計測を行なっている。試料の収集には研究協力者(森益一氏)の専門的知識の提供を仰いだ。また、収集した生地と芯地を接着し、複合布について力学量計測の計測を行なっている。
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