研究課題/領域番号 |
21500748
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研究機関 | 岐阜市立女子短期大学 |
研究代表者 |
村上 眞知子 岐阜市立女子短期大学, 生活デザイン学科, 教授 (80123628)
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研究分担者 |
藤本 尊子 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00115073)
松平 光男 金沢大学, 学校教育系, 教授 (10142621)
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キーワード | アパレル素材 / 羊毛 / 布の力学特性 / 接着複合布 / 剥離強度 / 布の熱物性値 / 官能検査 / 布の通気性能 |
研究概要 |
本研究では、より美しい外観と着用性能を実現する衣服資材設計の指針を得ることを目的とする。昨年度に引き続き、消費者のアパレル素材に関する主観的評価の実態を捉えるとともに、アパレルの美しさや外観に関する評価に近似できるような評価方法の開発を試みた。今年度は特に、羊毛に15種類に亘るさまざまな仕上げ加工を施し、それぞれの視覚評価、手触り評価を行うための、官能用語の選定と抽出を行った。また、同時に、それぞれの仕上げ効果に適した用途についても調査を行った。現在この結果と、すでに計測してあるこれらの布の力学特性との関連を解析中である。さらに引き続き羊毛素材へのプラズマ処理の効果を検証するための基礎実験として、KES引張り試験機を用いた接着複合布の剥離強度の計測の可能性について検証した。その結果、同試験機を用いて剥離強度を測定できることを確認した。実際にプラズマ処理の有無による剥離強度を計測するには、試料が十分にはないため、十分な予備実験を重ねた上での実験が必要である。しかし、既存の接着プレス機で予備実験用試料を作成する段階で、適切な接着温度・圧力管理ができないこと、十分な剥離強度が得られないことなどがわかり、外部の機関に依頼せざるを得なくなり、本実験は現在も継続中である。プラズマ処理は羊毛の特徴である縮絨を防止することができるばかりでなく染色の色冴えがよいことが知られていることから、実際の生地が消費者、テキスタイル関係者のどのように受け入れられるかを現在検証中である。また、最近のアパレル素材(表生地)の収集と、それに接着または積層して用いる芯地の収集および力学特性の計測とアパレルの外観分析、衣服の外観に関係する形成性能の官能検査、生地の力学特性の計測と、接着・積層複合布の熱物性値の測定、熱物性および通気性能の計測を行なっている。試料の収集には研究協力者(森益一氏)の専門的知識の提供を仰いだ。
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