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2009 年度 実績報告書

トランス脂肪酸による炎症とラジカル生成に対する魚油の効果

研究課題

研究課題/領域番号 21500775
研究機関東京海洋大学

研究代表者

木谷 誠一  東京海洋大学, 保健管理センター, 教授 (10231284)

キーワード肥満細胞 / 脂肪酸 / 食品
研究概要

本研究の目的は、食生活の乱れと安全性が社会問題になっている中、脂肪酸特にアラキドン酸とトランス脂肪酸が、炎症に及ぼす影響を、基礎的にまた臨床的に検討するものである。そしてそういう炎症惹起性の脂肪酸のリストを作り、魚油であるDHAとEPAにて、もっとも有効に減少させることができるということを、細胞レベルとヒトレベルで実証し、栄養保健と予防医学にひとつの筋道をつけることである。研究実施計画として:短期の実験(a)蛍光プローブDCFH-DAを使用した細胞内のフリーラジカル(ROS)の測定。(b)蛍光プローブFura-2を使用した細胞内カルシウムイオン濃度の測定(c)ベータヘキソサミニダーゼをモノターした細胞内からの炎症性メディエーターの遊離の測定を重点的に施行した。
アラキドン酸は、イヌの培養細胞であるCM-MC細胞(canine cutaneous mastcytoma-derived cells)と肥満細胞のモデル細胞系であるラット好塩基球性白血病細胞において、炎症を誘起するが、EPAおよびDHAを添加するとアラキドン酸による炎症促進作用を抑えた。代表的なトランス脂肪酸であるエライジン酸は、CM-MC細胞およびRBL2H3細胞において、一昼夜処理をすることによりSubstancePによる細胞内カルシウム濃度上昇や脱顆粒を亢進させた。これらは細胞膜中のリン脂質を構成する脂肪酸に入れ替わりことにより、細胞内の炎症性シグナル伝達が制御されると示唆されるが、受容体の関与など他の可能性も検討している。また栄養健康調査票を作成し本学学生に対して実施を行い、食生活におよぼす生活の質およびヒトサンプルからのHPLCによるヒスタミン測定を検討しているところである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [学会発表] スズメバチ毒素によるマスト細胞および細胞毒性に対するガングリオシドの効果2010

    • 著者名/発表者名
      西川洋史, 木谷誠一
    • 学会等名
      東京海洋大学水産海洋プラットフォーム
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2010-02-15
  • [学会発表] ハチ毒による傷害予防のための肥満細胞活性化機序の解明と応用2009

    • 著者名/発表者名
      西川洋史, 木谷誠一
    • 学会等名
      2009年みつばち研究助成基金成果報告会
    • 発表場所
      東京 目黒 雅叙園
    • 年月日
      2009-11-11
  • [図書] インフルエンザとキャンパス感染症2009

    • 著者名/発表者名
      山本和彦, 木谷誠一, ら編著
    • 総ページ数
      127
    • 出版者
      国立大学保健管理施設協議会エイズ感染症委員会発行
  • [図書] 大学のおける大麻薬物問題とその対策20102009

    • 著者名/発表者名
      山本和彦, 木谷誠一, ら編著
    • 総ページ数
      110
    • 出版者
      国立大学保健管理施設協議会エイズ感染症委員会発行

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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