本研究は、遺伝的背景が異なる高齢マウスを用い、短期間の栄養素補給と運動の併用による健康増進効果を解析した基礎研究である。高齢マウスに食品由来のフラボノイドを継続摂取させると同時に、1回30分、1週間に4回のインターバル速歩運動を3週間実施すると、高血糖状態が改善し、肥満に対しては運動単独よりも効果が高いことが見いだされた。栄養素の摂取量、摂取期間やルート、作用機構等の詳細な解析が必要ではあるが、短期間の介入でも健康増進効果が示唆されたことから、高齢者の健康志向の促進に役立つ知見であると考えられる。
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