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2011 年度 実績報告書

アルミニウム含有食品添加物の摂取による卵白アルブミン特異的なアレルギー反応の誘導

研究課題

研究課題/領域番号 21500796
研究機関日本医科大学

研究代表者

若林 あや子  日本医科大学, 医学部, 助教 (30328851)

キーワード食品添加物 / みょうばん / アルミニウム / 食物アレルギー / 樹状細胞 / CD80 / CD86 / MHCクラスII分子
研究概要

昨年度までは、マウスに卵白アルブミン(OVA)と共に硫酸アルミニウムカリウム(みょうばん)を経口投与した場合、OVAに対する抗体産生とT細胞増殖反応が誘導されることを明らかにした。これらの免疫反応が起こる原因として、樹状細胞(DC)のような抗原提示細胞が活性化している可能性が考えられる。そこで今年度は、みょうばんを経口投与した場合の、DCの変化について解析した。マウスの腸間膜リンパ節(MLN)においては、CD11c陽性のDCが存在する。マウスにOVAのみを経口投与してもMLNのCD11c^+DCの割合に変化はないが、みょうばん10mgを経口投与した場合、MLNにおけるCD11c^+DCの割合は明らかに増加した。これらCD11c^+DCにおける、CD80・CD86といった共刺激分子やMHCクラスII分子のような、T細胞を活性化する分子の発現を観察したところ、みょうばんを経口投与したマウスのCD11c^+DCにおける、CD80・CD86・MHCクラスII分子の発現は著しく増加していた。このことより、みょうばんをマウスに経口投与した場合、消化管付属リンパ節におけるDCが著しく活性化することが示された。これらのDCの活性化により、MLNや全身のT細胞が活性化され、食物抗原特異的な過剰な免疫反応が誘導される可能性が示唆された。
一方、20代女性を対象にアンケート調査を行い、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を有する女性と、アレルギーがない女性における食生活を調べた。そうしたところ、パンやラーメンといった、みょうばんを食品添加物として含むことが多い食品の摂取頻度は、アレルギー疾患を有する女性において明らかに高いものであった。
以上、動物実験と調査研究により、みょうばんの過度の摂取は、アレルギー反応を誘導・促進する可能性があることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] エイズウイルス外被糖蛋白特異的CD8陽性細胞障害性T細胞の遊離エピトープペプチドによるin vivoでのアポトーシス誘導とその制御2011

    • 著者名/発表者名
      中川洋子
    • 学会等名
      日本エイズ学会
    • 発表場所
      ハイアットリージェンシー東京(東京都)
    • 年月日
      2011-11-30
  • [学会発表] Enhancement of co-stimulatory molecule-expression and cross-presentation of antigens in mucosal DCs after oral administration of antigenic molecules plus cholera toxin2011

    • 著者名/発表者名
      若林あや子
    • 学会等名
      日本免疫学会
    • 発表場所
      幕張メッセ(千葉県)
    • 年月日
      2011-11-28

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公開日: 2013-06-26  

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