高炭水化物食誘導性転写因子の包括的研究

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21500798
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 食生活学
• 研究機関: 松本大学
• 研究代表者: 山田 一哉 松本大学, 大学院・健康科学研究科, 教授 (20263238)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: インスリン / 高炭水化物食 / SHARP / 時計遺伝子 / 血糖調節 / 食品成分

研究概要

SHARP-1およびSHARP-2は高炭水化物食誘導性転写因子である。私どもは、これらの因子がインスリンによる肝臓での糖新生の低下に起因する血糖低下に関与していると考えている。本研究では、これらの遺伝子の発現を制御するメカニズムの解析を行った。その結果、インスリンがSHARP-1 mRNAを誘導すること、AMP-activated protein kinaseはSHARP-1遺伝子の発現に関与するが、SHARP-2遺伝子の発現には関与しないこと、大豆イソフラボンのゲニステインや緑茶カテキンのEGCGはこれらの遺伝子の発現をインスリンと同様非常に早期に誘導することを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] ゲニステインによるインスリン誘導性転写因子SHARP-2の発現調節機構の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 羽石歩美、高木勝広、浅野公介、山田一哉
  • 雑誌名: New Food Industry 巻: 53 ページ: 1-8
• [雑誌論文] Epigallocatechin-3-gallate enhances the expression of an insulin-inducible transcription factor gene via a phosphoinositide 3-kinase/atypical protein kinase C lambda pathway (2011)
  • 著者名/発表者名: Asano, K., Takagi, K., Haneishi, A., Yamamoto, T., Tanaka, T., Noguchi, T., Nakamura, S., and Yamada, K.
  • 雑誌名: J. Agr. Food. Chem 巻: 59 ページ: 13360-13364
  • 査読あり
• [雑誌論文] Genistein stimulates the insulin-signaling pathway (2010)
  • 著者名/発表者名: Haneishi, A., Takagi, K., Asano, K., Nakamura, S., Kagawa, N., and Yamada, K.
  • 雑誌名: Front. Biosci 巻: E3 ページ: 1534-1540
  • 査読あり
• [雑誌論文] インスリン誘導性転写因子SHARP-2遺伝子の発現を誘導できる大豆成分の検索 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山田一哉、羽石歩美、高木勝広、浅野公介
  • 雑誌名: 大豆たんぱく質研究 巻: 12 ページ: 125-128
• [雑誌論文] Epigallocatechin-3-gallate stimulates both AMP-activated protein kinase and nuclear factor-kappa B signaling pathways
  • 著者名/発表者名: Asano, K., Takagi, K., Haneishi, A., Nakamura, S., and Yamada, K.
  • 雑誌名: Food Chem 巻: (印刷中)
  • 査読あり
• [学会発表] インスリン誘導性転写因子SHARP-2遺伝子のEGCGによる発現制御機構の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 羽石歩美、高木勝広、浅野公介、山田一哉
  • 学会等名: 第84回日本生化学会大会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2011-09-07
• [学会発表] インスリン誘導性転写因子SHARP-1のシグナル伝達機構の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 高木勝広、浅野公介、羽石歩美、山田一哉
  • 学会等名: 第84回日本生化学会大会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2011-09-07
• [学会発表] (-)-epigallocatechin-3-gallate regulates the gene expression of an insulin-inducible transcription factor, SHARP-2 (2010)
  • 著者名/発表者名: Haneishi, A., Takagi, K., Asano, K., Yamada, K
  • 学会等名: 第33回日本分子生物学会年会/第83回日本生化学会大会合同大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2010-12-07
• [学会発表] ゲニステインによるインスリン誘導性転写因子SHARP-2遺伝子の発現誘導機構の解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 羽石歩美、高木勝広、浅野公介、山田一哉
  • 学会等名: 第82回日本生化学会大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2009-10-23
• [図書] 基礎からのやさしい化学?ヒトの健康と栄養を学ぶために- (2011)
  • 著者名/発表者名: 田島眞、麻生慶一、有井康博、小栗重行、田中直子、山田一哉、吉川尚志、吉田徹
  • 総ページ数: 3-25, 53-59
  • 出版者: 建帛社
• [図書] 新臨床栄養学増補版 (2011)
  • 著者名/発表者名: 山田一哉, ほか
  • 総ページ数: 155-163
  • 出版者: 医学書院
• [図書] 管理栄養士養成課程「栄養管理と生命科学シリーズ」 (2011)
  • 著者名/発表者名: 大村正史、本美保子、山田一哉
  • 総ページ数: 3249-281
  • 出版者: 理工図書
• [図書] 生物学?ヒトと環境の生命科学? (2009)
  • 著者名/発表者名: 川崎祥二、古庄律、杉山芳宏、曽根英行、田中直子、沼波秀樹、真鍋芳江、山田一哉
  • 総ページ数: 105-128
  • 出版者: 建帛社
• [備考]
  • URL: http://www.matsumoto-u.ac.jp/matsumoto_u/teacher_hp/yamada/index.html