研究課題
肥満患者に対して経口投与にてエクオールを3ヶ月間投与しクロスオーバー法にてプラセボ群とメタボリック症候群関連臨床パラメーターの比較を行った。まずエクオール投与による明らかな健康被害は認めなかった。対象者全体についての解析ではエクオールの3ヶ月間の介入によりLDLコレステロールおよびCAVI(cardio-ankle vascular index)が有意に低下した。また統計学的に有意ではなかったがHbAlcが低下する傾向を認めた。女性のみを対象にした解析ではLDLコレステロール、CAVIに加えて中性脂肪が有意に低下しHDLコレステロールが有意に上昇した。これらの傾向は腸内にエクオール産生菌を有しない人(エクオールノンプロヂューサー)において顕著な傾向があった。また興味深いことにエクオール介入による上記の効果はプラセボに切り替えてからも持続する傾向を認めた。これらの結果は肥満者に対するエクオールの投与で脂質代謝、動脈硬化更にメタボリック症候群の健康障害に対して有用性を示唆するものである。
すべて 2010
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BMC Public Health
巻: 57 ページ: 253-258