研究課題/領域番号 |
21500832
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
丹後 弘司 佛教大学, 教育学部, 教授 (10025471)
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研究分担者 |
重松 敬一 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (40116281)
大竹 博巳 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (70168970)
長谷川 貴之 富山高等専門学校, 一般教養科, 教授 (70553197)
山田 篤史 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (20273823)
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キーワード | 高大連携 / 高大接続教育 / 大学入学前教育 / 大学初年次教育 / 数学教育 |
研究概要 |
我が国が科学技術創造立国として国際競争力を保ち新規産業を創出するためには、それらの役割を担う人材の育成が重要である。しかしながら、その基盤となるべき数学に関する学力の低下が問題となり、推薦入試やOA入試による大学入学者が4割を超える現在の高大接続状況では、大学入学前及び大学初年次における数学教育の充実が緊急の重要課題となっている。本研究の目的は、この時期の数学教育を充実させるために、我々がこれまでの研究で開発してきた実験的数学教科書を利用した数時間規模の授業、あるいは自学自習用課題で利用可能な、実験教科書と連動した教材を開発することである。 研究期間最終年度である今年度は、これまでの研究成果の改良や新規教材の開発およびそれらの実践検証を行った。具体的には、幾何班は「三角比」や「ベクトル」に関する教材を開発し授業実践を行った。また、「中等数学科教材内容論」受講大学生の高校数学についての意識調査を行い、理系高校生が大学入学までに身に付けておきたい数学の力や大学入学後に必要な数学の力について考察した。代数・解析班は、3次方程式の代数的解法やRSA暗号を扱った教材、ともに素数である本年の西暦や元号による表現2011と23をいろいろな角度から扱った教材、数学への興味関心を高めるための動画教材等を新たに作成し授業実践を行った。全体会においては、これら各班の活動に対し、評価班が教育目標や想定される学習対象、指導・学習方法等についての意見等を述べ、その評価を行った。 本研究の成果は研究成果報告書にまとめ上げた。報告書には、上に述べた各班の取り組みに加え「幾何分野の教科書作成と実践的検証についての基本的な考え方」、「『積分学再入門』について」、「『ユークリッドの互除法を利用した√2の無理数性の直感的理解』のための教材開発」、「高等専門学校とそこでの数学教育」等を掲載している。
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