研究概要 |
10年度は,09年度において試行した2種類のカリキュラムに関して,実際の講義への導入を行った.その成果は以下の通りである. 1. 「システム開発入門」カリキュラムの実践 09年度に試行した「レンタカー管理システムの開発」のカリキュラムについて,中部大学情報工学科のゼミナールBの講義において実践した.企業SEの経験者である教員がシステム開発を依頼したユーザ役となり,試行に参加した上級生が講義を担当した.受講者7名は1チーム2~3名のメンバーで,システム開発における上流から下流までのすべての作業プロセスを遂行して,システムを開発した.実践の成果物,創造性の構成能力に関する評価テストは,昨年の試行における結果と比較,分析中である. 2. 「システム開発演習」のカリキュラムの実践 テーマ1:09年度に試行した「携帯電話用のアプリケーション開発」のカリキュラムについて,実機としてiPhoneを導入し,ソフトバンクモバイル社の企画,技術部門の協力を受けて中部大学情報工学科の創造性育成科目である「創成D」の1テーマとして実践した.事前の試行講義に6名,秋学期の正式講義に15名の受講生が参加した.アプリケーション開発の企画から実装までの講義,演習が行われ,ソフトバンクモバイル社の講師による講義,アプリケーションの評価等の新たな取り組みが行われた.初年度の実践でもあり課題も多く残されているが,採取した各種の評価データを基に,講義の評価を分析中である. テーマ2:「荷物用エレベータシステムの開発」については,実機を用いたカリキュラムへの移行を実施中である. テーマ3:「建設用予測システム開発」については,前提となるディジタル関連図の研究との調整も含めて,連携する企業のSEとの打ち合わせが進行中である.
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