研究概要 |
11年度においては,「システム開発演習」,「システム開発応用」に関して研究を進めた. 前者については,前年度実施済みテーマについてはカリキュラムの改善を行い,新テーマについては提案カリキュラムの作成を進めた.テーマ1「携帯電話用のアプリケーション開発」については,前年度の実施結果を踏まえて改善を実施した.主な改善点は,(1)企業との連携部分において,企画中心であったカリキュラムを,開発に関する部分について企業技術者との連携を強めた点,(2)開発環境の変更による対応機種の拡大,(3)マッシュアップアプローチの導入による学習の効率化の3点である.この改善カリキュラムの実践によって,学生の開発したアプリケーションが前年度に比べて,より完成度が向上したといえる.テーマ2「荷物用エレベータシステムの開発」については,実機を用いた新カリキュラムの提案を進めた.テーマ3「建設用予測システム開発」のカリキュラムについては,前提となる「看護関連図学習ツール」の開発が,看護実務者,看護教育従事者の協力を得て完了した後,これをベースとして,企業のSEとの打ち合わせを開始した. 後者については,創造性育成教育を支援するシステムとして,創造性育成の授業を評価するためのアンケートシステムの開発を行った.さらに,アンケートから得られる分析を,的確に実施カリキュラムにフィードバックするために,テキストマイニング技術を活用した分析手法を開発して実践した. 以上のように,企業との連携を生かして創造性育成の科目群の内容の充実が進んだといえる.さらに,創造性育成科目をサポートするシステムが,「システム開発応用」という創造性育成科目の成果として開発された点は非常に意義があると考える.
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