本研究は、酸素(O_2)濃度と二酸化炭素(CO_2)濃度の状況変化をモニターするために、安価で簡単に操作できるO_2/CO_2計測システムを構築することを目的とする。 (1)O_2センサは、本研究室で実用化に向けて開発してきた手作りによるO_2センサを活用した。 気相・液相中のO_2濃度を計測できる隔膜ガルバニ電池式O_2センサと温度センサを組み合わせたインターフェイスと計測ソフトを開発しO_2計測システムを作製した。 (2)CO_2センサは、CO_2の測定範囲や使用環境が異なるため、その用途に応じて様々な仕様のセンサが必要になる。そこで安価で制御用の固体電解型CO_2モジュールを使ってCO_2計測システムを作製した。O_2/CO_2専用インターフェイスと計測ソフトを開発し、理科教育用O_2/CO_2計測システムを構築した。吸気(空気)と呼気(吐いた息)に含まれるCO_2濃度を比較して肺の働きを調べたり、燃焼後に発生するCO_2の有無によって、ものの違いや燃焼の仕方を調べたり、様々な自然現象に対して、O_2とCO_2に特化した多くの自然探求型教材を開発した。試作品を北海道道立教育研究所付属理科教育センター理科支援員配置事業(SCOT)コーディネーターの中村隆信先生に評価を依頼し、現場の教員実習で使用してもらった。 理科教育用O_2/CO_2計測システムを100セット、試作品を準備したので、中学校・高等学校・大学・都道府県の教育センターに配布し、実際の教育現場で使用してもらうことを予定している。
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