1.QubeSat地上局ソフトウェアKissTermへのネットワーク通信機能の実装 昨年度までに開発したKissTermはメインソフトが受信したテレメトリデータをファイルに書き出し、それをデコーダソフトが読み込んで解読していた。今年度はメインソフトが受信したテレメトリデータをUDP/IPで送信し、それをデコーダソフトが受信・解読することで、ネットワークに接続されたリモートコンピュータ上でテレメトリデータを準リアルタイムに解読できるようにした。 2.QubeSat地上局ソフトウェアKissTermへのオンラインアップデート機能の実装 (1)の改良を施したKissTermに、デコーダソフトをFTPでダウンロードする機能を実装した。これによりKissTermの利用者は新規に打ち上げ・稼働するQubeSatのテレメトリ解読用デコーダソフトを迅速かつ容易に入手することができる。実装したUDP/IP機能とオンラインアップデート機能はそれぞれ設計どおりに正常動作することを確認した。 3.QubeSat地上局ソフトウェアNetworkDecoderのKISS MODE TNC対応化 昨年度までに開発したNetworkDecoderのサーバソフトはCONVERSE(TERMINAL)MODE TNC用に設計していたので、テレメトリの自動受信・解読ができなかった。今年度はKISS MODE TNCに対応させる改良を行い、かつ、従来のTCP/IP通信に加えてUDP/IP通信機能も実装することでKissTermのメインソフトとの互換性を実現した。 4.QubeSat地上局ソフトウェアNetworkDecoderへのセキュリティ機能の実装 (3)の改良を施したNetworkDecoderのサーバソフトに、ホワイトリストに基づくクライアント接続制限機能を実装した。実装した機能はTCP/IP通信のみに有効なので、UDP/IP通信用の機能も検討・実装することが今後の課題である。
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