地球モデル実験装置を用いた研究から、偏西風波動の波動数について次のような知見を得た。(1)中緯度温度の増加と共に波動数が減少する。(2)中緯度域の幅を狭くすると波動数は増加する。(3)中緯度域の水深(大気の厚み)が増加すると、波動数は減少する。(4)中緯度域の水深を連続的に変化させると、波動の形や数の変化を伴って、偏西風波動が流動する。(5)北極振動の張り出しの増加と共に波動数が減少する。(6)北極振動が生じているときは偏西風波動が流動する。(7)張り出しの頂上付近では波動が消失し、張り出しを通過後に新たに渦が形成され波動に発達する。
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