研究課題
本研究では、安全に楽しい理科実験の授業ができる有為な教員を養成するために、以下の内容を行うことを目的とする。1)演示するための学習や予備実験の過程で学生が化学の知識や実験技術を習得することができ、かつ、教育現場などで理科の授業に実際に使用される、汎用性のある有用な化学実験教材とその演示法を開発。教材は実際に使用されてこそ意味がある!2)開発した教材による出前化学実験を、大学の授業であるサービス・ラーニングとして実践。3)実践と改良を繰り返し、最終的な実験演示方法を、化学実験教材実験集として出版し、広く公表、教育現場に配付する。以上の結果、教員養成のための教育としての出前実践を通じ、受講・体験者に理科実験を経験する機会を提供し、出前実践用に開発した化学教材実験・演示法を公表する。これにより、現場教員の教科指導力の向上、最終的には理科好きの児童・生徒・大人を育むことに貢献する。2011年度ま11回(日)の出前等による化学実験の実践を行った。受講・体験者の総数は480名以上、参加学生は延べ38名に上る。大きな成果は、化学マジックショーの青少年のための科学の祭典2011全国大会へのステージ出展が採択され披露したこと、および、これまでの活動により、日本化学連合主催の世界化学年記念「化学コミュニケーション賞」審査員特別賞(個人の部)を受賞したことである。クラリネットを使った、気柱共鳴による音速測定実験を、日本理科教育学会全国大会、および愛知教育大学研究報告に発表した。最終的に、開発した観察・参加型の化学演示実験(化学マジック)11題、および個別指導体験型の化学実験教室用教材実験10題の実験法と演示法を記述した、フルカラーの化学実験教材実験集を完成させ、全教員養成系国立大学図書館に送付し、開架を依頼した。併用のプレゼンテーション資料、および実験の動画はWebによる公開を検討中である。
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愛知教育大学研究報告
巻: 61 ページ: 39-47
愛知教育大学教育創造開発機構紀要
巻: 2 ページ: 131-139