研究課題
本研究では、科学技術問題の議論に関して、コンピュータを用いたファシリテーション支援の枠組みを検討する。科学技術の問題を議論する際に、1.時間管理、2.論点の広がり、3.参加者の発言頻度、が重要である。まず、科学技術の問題に関して、実際のファシリテーションを詳細に検討する。その結果から、議論のファシリテーションの特徴をまとめ、コンピュータを用いたファシリテーション支援の適用場面を検討する。そして、ファシリテーションを支援するために必要なコンピュータ機能を検討する。これらの検討結果を用いて、ファシリテーション支援システムを設計する。平成23年度は、前年度の評価実験の結果から、「提案するファシリテーション支援ソフトウェアの適用場面」を検討する。具体的には、厳密に有効性を検証する実験室内での評価実験ではなく、広く一般の人々に開発したファシリテーション支援ソフトウェアを使ってもらうための枠組みを検討した。適用場面に関しては、社会の中で科学技術の問題を話し合う必要がある場面や学校教育の現場などが考えられる。それらの現場の中で、開発したファシリテーション支援ソフトウェアを活用するために、どのような現実的な利用方法があるかを検討し、「提案するファシリテーション支援ソフトウェアの適用場面」をまとめた。具体的には、初等教育における議論支援に向けたソフトウェアの適用や、高等教育における議論支援に向けたソフトウェアの適用の可能性を検討した。さらに、文化間の比較を試みた。具体的には、日本とは異なる文化を有することが予想される欧米などの国における和組への適用可能性を検討した。そして、これまでの研究成果を国際学会などを含め積極的に公表した。また、他の研究者からの意見をもとに、さらに検討を深め、提案した枠組みの可能性を探索した。
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