研究課題/領域番号 |
21500884
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
佐藤 正行 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (10516595)
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研究分担者 |
小山 浩幸 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (40052881)
穂坂 明徳 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (70308675)
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キーワード | 学習支援システム / 科学技術教育 / 学習単元 / 科学館 / 学校連携 |
研究概要 |
本研究は、地域の教育資源と学習単元を結ぶ学習支援システムを開発し、中等教育段階での科学技術教育に活力を与える課題を検討しようとした。地域の教育資源としては、科学系博物館・科学館、大学研究室、企業、地域の教育資源が挙げられる。学習単元の終わりに、事前学習として短いDVDを見せ、興味ある生徒にワークシートを渡し主体的に学習させる。そこで人と出会い、学び、学習後にワークシートを授業担当教員に提出させ、事後学習の時間を確保する。このシステムの特徴は、学校の授業と結びつきながら教員が大きな負担にならないこと、学びの場に必ず人が介在していることにある。人との交流の中での感動や実感を伴う学習によって、深まりのある学習が達成されると考えているからである。 開発した科学館の2つの教材群について、その学習効果を検証し確認することができた。2011年学会に口頭発表し、現在論文を投稿中である。次に、地域の環境(湖沼・公園・ビジターセンター)を教育資源として、大学と中学校の連携により、教材群を制作し、中学校で実施した。問題発見と課題解決の2つのプログラムに分けて開発し、その効果を検証し確認することができた。成果を2012年度中に発表し、論文投稿する予定である。大学研究室5つについて教材群を作成した。調査分析予定である。計画は遅れ気味で、一部の検証と成果発表を残し、最終年度を迎えた。研究を継続し、残した成果について2012年度中にまとめることとする。 社会と結びついた学習支援システムは、今後の科学技術教育に重要な役割を果たすと思われる。教育資源を提供する側からは「興味・関心」「意欲」を抱かせる。学校側からは、授業を活用して「説明力」「科学的思考にもとづく解決力」を高め、言語活動を充実させることで、理科学習に活力を与えることが期待できよう。検証データを充実させ、詳細な知見を得た点で価値があると思われる。
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