| 研究概要 |
経済産業省調査では、組込みソフトウェア(SW)技術者の大幅な不足が報告されており、システムアーキテクチャ、ハードウェア(H/W)技術の解る組込みSW技術者の育成が重要となっている。情報工学を中心に教育を受けている学部・大学院生を対象に、組込み関連技術を習得させる実験方式を研究してきた。H22年度は、センサネットワーク、ユビキタスネットワーク関連技術の実学教育方式を加えた下記研究を行い、成果を論文および学会にて発表した。
(1) M2M(Machine to Machine)技術習得学生実験:無線センサネットワークによる遠隔計測・制御実験の研究を行った。学生が自由にセンサを選択し、アナログ値を有意な情報に変換し、ZigBee無線で送るプログラム、データをインターネット経由で収集し、解析・可視化するアプリケーションを組む実験を提案し、実証実験を行った。
(2) HW/SW協調設計技術教育用実験:前年度に開発したJPEGエンコーダによるHW/SW協調設計実験を評価した結果、学部生向けとしては難度が高いことが判明したため、実験内容の見直しと実験方法の改良を行い、学部高学年、大学院向け実験として再構築した。
(3) SystemC-VedlogHDLトランスレータ:SystemCを用いたHW/SW協調設計では、HW, SWの区別なしに機能設計をした後、HW, SWトレードオフ設計を行い、それぞれを並行開発する。この際、SystemCのHW記述からFPGA(Field Programmable Gate Array)に書き込む動作合成ツールが必要である。商用のツールは高価で教育現場での採用は困難であるため、教育用簡易動作合成ツールを開発している。SystemC記述解析部の開発を終え、Verilog-HDL生成部の開発に着手した。
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