研究概要 |
1.情報発信機能を兼ね備えた太陽光発電LED街灯システムの改善および運用試験 再生可能エネルギーの利用啓発を目的として,すでに開発済みの簡易データロガー機能を内蔵した太陽電池LED街灯システムの連続運用試験および改良を行った。システムの基本設計は従来と同様であるが,些細な半導体トラブルにより,一時期,運用停止状態に陥った経緯もあり,信頼性の確保が重要である。その結果,長期にわたり安定して動作することが実証できた意義は大きいが,さらなる耐久性の確認が必要である。運用試験中の太陽光発電モジュールの日々の発電状況や,その結果に応じたLED街灯出力状況を解析することにより,効率的な再生可能エネルギーの利用条件の知見が得られた。これらの学術活動については学会発表を行った。今後も継続して実験を行い,基礎データの収集を計るとともに,さらに効率的な運用条件の割り出しを極めたい。これらの運転状況を周囲に知らせることにより,再生可能エネルギーの利用に関する認知度を改善できるものと考えられる。そのためのLED表示装置の開発にも務め,フルカラーLED素子をPIC制御した16×16マトリックス表示器の基本システムについて試作し,学会に報告した。 小型・省エネ化し,耐候性に優れたシステム開発を進める必要がある。 2.SD記録式データロガーの製作および風況測定 小型で安価なPIC応用データロガーの開発を進め,今後の普及を図る方策についても検討した。共同研究先の米国の大学研究室とも連携を取り,装置の信頼性を高めることができた。本製品について関心を寄せる,風力事業開発企業や住宅の省エネ推進関連企業などとも今後,共同で利用促進を計っていく予定である。
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