研究概要 |
1.ミックスド・リアリティ(MR) GPSと加速度および方位センサを用いて開発した屋外型ミックスド・リアリティ(GPS-MR)システムに,以下のGUI環境を追加した.(1)テキストボックスに2つの仮想COMポートを指定,(2)メニューから表示CGファイルの指定,(3)ボタンからMRシステムを起動するように改良した.これにより構成の変化によるコンパイルから解放された.また(4)フレーム毎のCGオブジェクト読み込みをスキップして振動を抑えて表示を安定化した.(5)志波城に加えて岐阜城のCGコンテンツを作成し,遺跡の上でGPS-MRの動作を確認した.そして(6)歩行移動の様子を画面キャプチャあるいはリモート表示して多人数で鑑賞するMRの新しい使い方を示した.一方,(7)仮想建築物内部のウォーク・スルーが行える室内用コンテンツを作成し,屋外型GPS-MRの補完教材とした.また(8)音声認識ツールのJuliusを用いて,言葉による簡単な出力制御を行い,これに対話処理機能を追加すればインタラクティブなMRシステムを作成できる見通しを得た. 2.生体情報の可視化 指先に近赤外光か当てて反射光から血脈流を測定し心臓の動きを表示する簡易なミックスド・リアリティ・システムを製作しているので、このセンサ部を改良して3cm離した受光部を設け頭部の血流量を計測した.ハンズフリーにできるため,様々な作業中の血流量の加速度脈波のグラフ表示と心臓の動きをMR表示した.この信号から皮膚血流の寄与分を取り除くと脳内血流量が計測可能であるため,2つの波長のLEDと干渉フィルターを使った測定回路を作成して脳活動を計測する試みを始めた.またProcessingを用いてマーカーをつけた腕の動きの画像解析から、骨や筋肉の動きのMR表示の作成を始めた.
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