研究概要 |
昨年度は、個人応答システム(Personal Response System、 PRS)を用いた授業を実験として行った。以下、来年度以降の研究内容と併せて本研究の結果報告を行う。昨年度は、ミニレクチャーを行った上でPRSを利用して授業に関する文法と語彙の選採式問題(multiple choice problems)を回答させ、語彙の習得率と文法の理解度に対するPRSを用いた指導の勧果を調べた。また、口頭質問、感想の記述、そしてPRSを用いたアンケートによってミニレクチャー対する生徒の反応を調べ、統計分析を行った。実験群として約44人からなる4つのクラス(MacLean x 2, Elwood x 2)を指定し、それ以外のクラスは統制群として従来の方法で授業を行った。研究成果の報告としては、8つの学会またはワークショップにおける口頭発表、2つの国際学会における書面報告を行った。また、1つの論文が国際誌に採用された。昨年度の研究はソフトウェア上の問題が多数発生したことや、通常のカリキュラム内で実験を実施しなくてはならなかったという問題点があった。来年度はこれらの問題点を改善させることで、より効果的なデータの収集が可能になると考えられる。本研究の特色として、授業における主要な教育機器(Promethean、 Einstruction及びTurningpoint)の有用性を調査している点がある。様々な教育機器の長所及び短所の検討を行っている。本研究はPromethean社の機器を用いているが、これはソフトウェア上の問題点が研究に致命的であるためである。本研究は以下の2点の理由から、教育機関にとって示唆的であると考えられる。(1)コンピュータ支援による言語学習の環境は多くの大学で整備されており、本研究の結果が幅広く応用できるため、また(2)本研究は効果的な教育機器の購入こ対しても言及しているためである。
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