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2011 年度 実績報告書

盲ろう者・聴覚障害者の歌唱支援のための触覚フィードバックによる音声ピッチ制御

研究課題

研究課題/領域番号 21500896
研究機関筑波技術大学

研究代表者

坂尻 正次  筑波技術大学, 保健科学部, 准教授 (70412963)

キーワード盲ろう / 聴覚障害 / 触覚ディスプレイ / 歌唱訓練 / 発話訓練 / 音声ピッチ
研究概要

盲ろう者・聴覚障害者は音声ピッチを知覚することができないので、音声ピッチの制御に困難をきたしている。特に歌唱に際しては音声ピッチを音階に対応し安定して調節する必要があるので困難である。本研究課題では開発した盲ろう者・聴覚障害者の歌唱を支援するための触覚ディスプレイを用いた音声ピッチ制御システムを用いている。本システムの触覚ディスプレイにはピエゾ圧電素子による振動子64本が16行4列に配列されている。ユーザーは右手人差し指の第1関節を触覚ディスプレイ上に置いて触覚刺激を知覚し、触覚フィードバックにより音声ピッチを調節する。
今年度は、本システムを用いた触覚フィードバックにより安定した音程やメロディに合わせた音程制御が可能となるような訓練方法を策定するために固有感覚フィードバックに着目した評価をおこなった。具体的には、聴覚フィードバックなしでも、形作られた音程と固有感覚フィードバックの対応によりある程度の正確性をもってピッチ調節が可能であるかどうかを評価実験により調べた。本実験の結果から、触覚フィードバックがない状態、言い換えると、固有感覚フィードバックのみの状態では、ピッチ差が触覚フィードバックがある場合に比べて有意に高いことが示された。この結果から、固有感覚フィードバックのみでは正確なピッチで歌うことができないことがわかった。しかし、本システムによる訓練を実施した後に、再度固有感覚フィードバックのみの状態で実験した結果では、有意にピッチ差が減少した。本研究の結果から本システムの有効性が示されたとともに、本システムにより固有感覚フィードバックにおけるピッチ制御の正確性も向上することが確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Development of voice pitch control system using two dimensional tactile display for the deafblind or the hearing impaired persons2012

    • 著者名/発表者名
      M.Sakajiri
    • 雑誌名

      NTUT Education of Disabilities

      巻: Vol.9 ページ: 9-12

  • [雑誌論文] Voice Pitch Control Ability of Hearing Persons With or Without Tactile Feedback Using a Two-Dimensional Tactile Display System2011

    • 著者名/発表者名
      M.Sakajiri
    • 雑誌名

      2011 IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics

      ページ: 1069-1073

    • 査読あり
  • [学会発表] 2次元触覚ディスプレイによる音声ピッチ制御2011

    • 著者名/発表者名
      坂尻正次
    • 学会等名
      多値論理研究ノート
    • 発表場所
      つくば国際会議場(茨城県)
    • 年月日
      2011-09-18

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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