研究課題
平成23年度においても、内外の関連の取り組みの調査を行い、グループ教員の担当する「情報処理基礎」において、昨年の試みから得られた改善点を反映した形成的評価を行った。また、コンピテンシーを養成するための評価などの試行を行なった。引き続き、後期の授業においても4年間のスパンでこの研究の成果を確かめるシミュレーションを研究代表者である松本の選択科目3授業で行なった。シミュレーションはこの3つの授業を1年次授業~3年次までと仮定し、産・官・学の求める学生の能力を評価項目としてコンピテンシーを養成する実験とした。その結果、従来の知識のみの評価だけでなく、グループワーク、プロジェクトワークなどを評価する枠組みが我々の開発したアウトカム評価システムの上で確立でき、それぞれの授業の3度のグループワークを通じて学生の能力が伸びたことが確認された。また、授業開始時に授業関連の知識をはかるテスト(50問がランダムに出題され、選択肢もランダムに選択される)を行い、授業終了時に同じテストをおこなうやり方でも調査を行なったが、授業開始時のテストで50点以下の成績であった学生の成績に著しい伸びが見られた。昨年度の「情報処理基礎」における取り組みで、幾つか検討事項が出てきたので平成23年度の「大学社会生活論」については評価実験を行わず、新入生が既に持っているコンピテンシー獲得のために重要な能力をいかに把握するか、それ以降の学びの動機付け、学習の方向付けをどのように行なうかの研究を行なった。また、分析的推進力、専門分野に特定できる能力などに関しても授業前後の評価計画を策定した。なお、この授業の講義スケジュールには余裕があり、コンピテンシー養成のための能力判定などの時間をどのように取れば効果的についても検討を行なった。この授業の目的は単なる基礎学習スキルの習得だけでなく,大学生活への適応・知的動機付け・社会構成員としての自覚・キャリア教育の基礎などの側面を含んでいる。我々の開発したシステムを用いて、学社会生活論」でも24年度試行を行う検討をしている。
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Proceedings of World Conference on E-Learning in Corporate, Government, Healthcare, and Higher Education 2011
巻: 1 ページ: 753-758
第36回教育システム情報学会全国大会講演論文集
巻: 1 ページ: 380-381