研究概要 |
以下の各項目について実施した。 (1)デジタルポートフォリオシステム これまでに作成したデジタルポートフォリオシステムでは,学習者が記入する「課題」や「反省」等の内容とアップしたファイルを見ることができたが,特定の学年のクラスに対して単年度でしか運用できなかった。当該年度では,これを年度に制限されない形態で各学年のクラス別に扱えるように改良を進めた。また,下記に示す"自己確認システム"と"撮影システム"を融合させて,一体化したデジタルポートフォリオシステムにまとめていくための検討を進めてシステム開発の見通しを得た。 (2)作業の自己確認システム これまでに作成した自己確認システムでは,作業を正面,横,上の3視点から別々にできるだけ同時に撮影してデータ保管し,比較したい視点からの撮影動画を選択して閲覧するようにしていた。当該年度では,複数台のカメラを同期させて撮影できるようにし,さらにこれまでより速い動作であっても明瞭な撮影ができる高速撮影動画を用いるようにした。これを時間分割して多数の静止画に分割して制御することで,多視点から撮影した映像を途切れることなく連続した動画のままで,視点を自由に変えながら比較して見られるようにした。 (3)作品の撮影システム これまでに作成した撮影システムでは,作品をターンテーブルに置き,短時間で撮影するために,ターンテーブルを止めることなく回転させたままで動画撮影していた。その動画を時間分割して多数の静止画に分割して制御することで,マウス操作によってさまざまな視点からの静止画を連続的に見ることができるようにしていた。当該年度では,ターンテーブルを木材加工で扱う本立てなどが十分に載る程度の大きさと丈夫さにした。安価なウェブカメラしか準備できない場合でも,その性能を最大限に発揮できる条件と撮影方法を検討した。一方,高解像度の画像を使えるようにして利用範囲を広げた。
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