研究概要 |
最終的な目的は、学校現場や教育センター等で実施される教員のためのワークショップ型研修の協同的な開発を支援する情報ネットワークシステムを構築することである。平成22年度の実績は以下である。 (1)平成21年度に構築したワークショップ型研修を相互に支援しながら開発するための場の拡張と整備を進めた。全国各地でワークショップ型の集合研修や校内研修の企画及び実施を担当している指導主事や小学校教諭、中学校教諭、研究者による総勢35名により情報交換や研究協議を行った。 (2)その過程において,このシステムを活用して研究協力者を中心に,蓄積された知見や情報に新たなものを付加・再構成し,『「ワークショップ型校内研修」で学校が変わる学校を変える』という書籍にまとめた。編集会議及び情報提供,意見交換はこのシステムを介して行った。 (3)ワークショップ型の研修を支援するための研修マニュアル・研修パックを教育センター(例えば,山形県や大阪市など)と協同的に作成し,一部の研修において試行・改善を行った。 (4)たつの市立小宅小学校や東村山市大岱小学校など,総合的な学習の時間の充実や授業改善・学力向上に関して一定の効果を上げている学校のワークショップ型校内研修を,カリキュラムマネジメント・モデルにより分析・整理し、ワークショップ型研修の開発手法の整理と研修を支えるマネジメントの体系化及び校内研修の計画・実施を支援するための研究マニュアル・研修パックの開発を進めている。大岱小学校の事例については,国際学会で発表し,諸外国の研究者より貴重な意見を得ることができた。 (5)(3)及び(4)の成果の一部に関しては,第三者からの試行や評価を得て改善するために,研究代表者及び協力者のホームページで随時公開しはじめた。
|