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2011 年度 実績報告書

日本における原子物理学の成立に関する歴史的研究、1920-1945

研究課題

研究課題/領域番号 21500976
研究機関総合研究大学院大学

研究代表者

伊藤 憲二  総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 准教授 (90345158)

キーワード物理学史 / 日本の科学史 / 仁科芳雄 / 量子力学史
研究概要

本年度は、最終年度であるので、執筆作業を中心に行いつつ、落ち穂拾い的に、資料収集を行い、かつ研究成果の発表も行った。史料調査としては、岡山県立記録資料館において、仁科芳雄の兄の残した書簡等の資料が存在することが判明したので、それを調査した。同時に生地である里庄町浜中の実地調査を行った。この実地調査は、仁科芳雄の幼少時の環境を明らかにすることの一環をなすもので、周辺が江戸時代から現在まで続く干拓事業によって拓かれた土地であることを実地で確認することを目的としたものである。学会発表としては、オハイオ州立大学において、東アジア科学史の国際学会がひられたので、その機会を利用し、本研究の成果を発表することにし、本研究のうち、とくに物理学の「研究」が戦前の日本で行われた背景についての研究発表を行った。出版物に関しては、前年度のマックスプランク科学史研究所における量子力学の歴史についての国際研究集会、HQ3において、本研究の一部を研究発表したが、その内容を論文化してプロシーディングに投稿したものがアクセプトされ、出版が決定した。これは本研究のうち、仁科芳雄の電気工学者としての出身と、彼の研究の関係を論じたもので、電気工学と物理学(フェリックス・クラインと仁科芳雄によるいわゆるクライン=仁科の式の導出等)のテクニカルな内容を含むので、そのような内容の論文を出版することが可能な、この国際学会のプロシーディングズに発表したものである。著書出版計画に関しては、原稿を初期の草稿の段階に達した。ただし、今後も、とくに出版計画が現実化するのに対応して、加筆推敲は継続して行う必要がある。
他方、企画書は完成し、出版計画を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Superposing dynamis and electrons : Electrical engineering and quantum physics in Nishina Yoshio

    • 著者名/発表者名
      Kenji Ito
    • 雑誌名

      HQ3 : Proceedings

      巻: (accepted & in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] Building a Research Tradition in Japanese Physics2011

    • 著者名/発表者名
      Kenji Ito
    • 学会等名
      Science, Technology, and Medicine in East Asia : Policy, Practice, and Implications in a Global
    • 発表場所
      Ohio State University
    • 年月日
      2011-10-09

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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