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2010 年度 実績報告書

北海道大雪山におけるパルサの変化と気候変化

研究課題

研究課題/領域番号 21500993
研究機関北海道大学

研究代表者

曽根 敏雄  北海道大学, 低温科学研究所, 助教 (10222077)

キーワード永久凍土 / 気候変動 / 環境変動 / パルサ / 電気探査 / 大雪山
研究概要

1現地調査によるパルサの現状の把握:ボーリング調査によりパルサの内部構造の把握を行なった。これまでは一か所でのみ行なわれ同じ深さであると考えられていたが、複数のボーリングにより永久凍土の発達する深度がパルサによって異なることが判明した。形成時期や内部構造、植生、積雪状況等の違いを反映して永久凍土の基底の深度が異なっていると考えられる。また電気探査から永久凍土の発達深度が8mである可能性を持つパルサについて、ボーリング調査を行なった結果、永久凍土の基底が約8mに達することが判明し、電気探査との対応が良いことが確認された。この以前よりも深く永久凍土を貫くボーリング孔を利用して地温観測を開始した。前年度に設置した気象観測装置(気温、湿度、風向風速、気圧、雨量)の故障とインターバルカメラデータの不具合が生じたが、それぞれ修理し再設置を行なった。またGPS測量機器を用いてパルサの測量、および植生調査を行なった。
2空中写真判読による分布面積変化:1955年から2007年までの異なる撮影年度(10期)の空中写真を用いて、パルサの変化を調べた。1955年から2007年にかけて継続的にパルサの面積は減少傾向にあることが判明している。さらに正確な面積の比較を行なうために、空中写真の正射画像化を開始した。
3大雪山の高山帯における気候変化の復元:これまでの大雪山の高山帯における気温データと高層気象のデータを収集し解析を始めた。札幌の高層800hPa面の気温は1984年以降は上昇傾向にあることが判明した。しかし大雪山の高山帯では1990年頃に年平均気温のピークがあり、その後は特に著しい温暖化はみられない。

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公開日: 2012-07-19  

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