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2010 年度 実績報告書

日本アルプスの高山帯における解氷期・間氷期の地すべりが景観発達に与えた影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21501004
研究機関専修大学

研究代表者

苅谷 愛彦  専修大学, 文学部, 准教授 (70323433)

研究分担者 高岡 貞夫  専修大学, 文学部, 教授 (90260786)
キーワード地すべり / 第四紀 / 地形 / 氷河
研究概要

本研究は日本アルプスの高山帯の景観(地形・植生)成立過程に関して,従来その影響が十分考察されてこなかった地すべり地形に着目し,地形学,第四紀学および植物生態・古生態学の視点で検討するものである.地すべりは,山岳氷河が解氷してから後に生じる主要な地形変化の一つとして海外では注目されているが,日本アルプスでは研究途上にある.本研究では研究代表者等のこれまでの成果をふまえつつ,最近数万年間の高山の景観発達史を新たな視点で解明する.具体的には,日本アルプスの高山帯における地すべり地形の分布を詳細に解明し,適切な地すべり地形の事例を選び,その発達史と景観の形成過程を子細に検討し,高山帯の景観形成に果たしてきた地すべりの役割を具体的かつ量的に評価する.平成22年度は以下の調査・研究を遂行し,成果を得た.
(1) 地すべり地形の分布調査:既存資料を参考に,日本アルプス北部および南部(特に白馬岳・烏帽子岳・鳳鳳三山周辺)を対象に地すべり地形判読を行った.この過程では,地すべりが高山の湿原形成に有用であることを新たに認識した.
(2) 大縮尺地すべり地形学図・植生図・湿原分布図の作成:(1)に基づき,日本アルプス北部のほぼ全域と同南部(鳳風三山)を対象に高精細な地すべり地形学図と植生図,湿原分布図を作成した.
(3) 野外調査:等高線図,地形学図,植生図,湿原分布図の確認と,露頭における地質調査,簡易測量などのため現地調査を行った.新たな露頭記載や年代測定値を得た.
(4)文献レビュー:日本・海外の双方について,高山帯の地すべり地形発達と景観形成との関係に言及した文献や報告書等を渉猟した.体系的整理と今後の展望については,とりまとめ中である.
(5)成果発表:日本地球惑星科学連合や日本地理学会で成果を順次発表した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Landslide-induced terminal moraine-like landforms on the east side of Mount Shiroumadake, Northern Japanese Alps2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshihiko Kariya, Go Sato, Jiro Komori
    • 雑誌名

      Geomorphology

      巻: 127 ページ: 121-224

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 飛騨山脈・針ノ木岳北面に分布する完新世を示す沖積錐堆積物の^<14>C年代2010

    • 著者名/発表者名
      苅谷愛彦
    • 雑誌名

      第四紀研究

      巻: 49 ページ: 383-387

    • 査読あり
  • [学会発表] 北アルプス北部における高山湖沼の分布と成因2011

    • 著者名/発表者名
      高岡貞夫・苅谷愛彦・佐藤剛
    • 学会等名
      日本地理学会2011年春季学術大会
    • 発表場所
      明治大学(千代田区)
    • 年月日
      2011-03-29
  • [学会発表] 北アルプス北部の大規模地すべりとそれらの第四紀地質学的意義2010

    • 著者名/発表者名
      苅谷愛彦・佐藤剛
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2010年大会
    • 発表場所
      幕張メッセ(千葉市)
    • 年月日
      2010-05-24
  • [備考]

    • URL

      http://www1.isc.senshu-u.ac.jp/~thb0751/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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