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2010 年度 実績報告書

樹木誘電率の日変化と、衛星搭載SARによるバイオマス推定精度の向上

研究課題

研究課題/領域番号 21510004
研究機関東北大学

研究代表者

渡邉 学  東北大学, 東北アジア研究センター, 専門研究員 (10371147)

研究分担者 佐藤 源之  東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (40178778)
キーワード森林バイオマス量
研究概要

樹木誘電率の日変化に伴う電波後方散乱の変化を捉えるために、PALSAR観測と,同期した地上設置型散乱計の長期間計測を仙台市宮城野区荒浜で2010年9月29日から24時間行った。しかし地上設置型散乱計のデータは数dBのランダムな揺らぎを示した。原因を調べた結果、以下であることが分かった。
1.樹木からの反射強度が弱く、十分なSNが得られていなかった。
2.レーダ送受信装置で、1つのポートを使ってレーダ送受信を行うと、絶対値の計測精度が悪くなった。
1については測定回数を10回から1000回に挙げることで、2については2つのポートを使い2つのアンテナで計測を行う事で対応をした。その結果、一週間計測を続けても計測精度が0.2~0.3dB以内に収まることが確認できた。
この装置を電波暗室に持ち込み、観葉植物を用いて7日間の測定を行った。電波の波長は0.5-6GHzで、アンテナは樹木の幹から1mの距離に置いた。また、装置の安定性を確認するためにコーナー反射鏡を観葉植物の後ろに置いた。得られたデータを解析した結果、コーナ反射鏡からの電波反射強度は0.2~0.3dBであったのに対し、樹木幹からの電波反射強度は数dBから5dB程度の変化を示した。これより、本実験装置によって有意な樹木からの電波反射の変化が検出された。ただ、その変化の周期は一日より長くなっていた。これについては、室内に普段置かれている観葉植物特有の性質であることなどが考えられるが、今後外で普通に生えている樹木を測定して結果の評価を行う。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ALOS/PALSAR full polarimetric observations of the Iwate-Miyagi Nairiku earthquake of 20082012

    • 著者名/発表者名
      Manabu Watanabe, Chinatsu Yonezawa, Joji Iisaka, Motoyuki Sato
    • 雑誌名

      International Journal of Remote Sensing

      巻: (未定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 森林部からのポーラリメトリックレーダ散乱2010

    • 著者名/発表者名
      渡邉学, 佐藤源之
    • 雑誌名

      第48回(平成22年度春季)リモートセンシング学会講演論文集

      ページ: 233-234

  • [雑誌論文] 北海道苫小牧カラマツ林における航空機搭載L-band SARを用いた森林バイオマス・構造変化に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      高橋厚裕, 小熊宏之, 島田政信, 渡邉学, 米康充, 三枝信子
    • 雑誌名

      第48回(平成22年度春季)リモートセンシング学会講演論文集

      ページ: 237-238

  • [学会発表] Forest biomass assessment by SAR2010

    • 著者名/発表者名
      Manabu Watanabe
    • 学会等名
      Regional Workshop on Updated Forest and Carbon Monitoring Technologies in Asia and the Pacific
    • 発表場所
      筑波/宇宙航空研究機構
    • 年月日
      20101027-29
  • [学会発表] 地上設置型多重偏波SARによる森林測定2010

    • 著者名/発表者名
      渡邉学,佐藤源之
    • 学会等名
      第121回日本森林学会大会学術講演会
    • 発表場所
      筑波/筑波大学
    • 年月日
      20100402-05

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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