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2011 年度 実績報告書

流域社会システムの日韓比較

研究課題

研究課題/領域番号 21510043
研究機関東京農工大学

研究代表者

吉田 央  東京農工大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (40251590)

キーワード水質保全 / 流域管理 / 土地利用規制 / 排出規制 / 総量規制 / 排出量取引 / 韓国の環境政策 / 生態系サービス
研究概要

本年度は、韓国の流域管理制度のなかで、新たに導入された水質汚染総量管理制度および排出量取引制度について調査を行い、文・李・吉田「韓国の水環境保全と水質汚濁総量管理制度」(滋賀大学環境総合研究センター研究年報vol.8 No.1)として発表した。あわせて、現在進行中の4大河川再生事業についても調査を行った。
さらに、これまで調査した韓国の流域管理政策(排出規制、土地利用規制、水利用負担金と上下流調整、総量管理制度)について総合的に取りまとめる研究を行った。土地利用規制は、厳格に管理する必要がある水源地域を特定して厳しい規制を行うことが可能なため、単純な排出規制に比べて効率的に規制を行うことが可能である。また土地利用規制を行うためには排水の水質分析が必要ないため、規制のための行政コストも安い。しかし、土地利用規制はしばしば厳しい規制になりやすく、土地所有者から絶えず激しい不満が出され、過度の所有権の制限として違憲判決も出されている。そのような状況に対応するため下流自治体が負担する水利用負担金を原資として水源地域に支援する制度が施行されたが、支援の中身が非効率であるという問題を抱えていた。また土地利用規制は徐々に規制緩和されてきており、小規模汚染排出者が増加しつつある。これらの問題を解決するために、自治体ごとに汚染総量を管理する総量管理制度が導入されたが、これはきわめて複雑な制度であり、また4大河川再生事業によるダム理設などによって総量割当の前提条件が変化するなど困難を抱えている。
これらにより、本研究の課題であった韓国の流域管理制度について、その全体構造を解明し、およびその3本柱である排出規制・土地利用規制・総量規制についてその実態を解明できたので、本科研の目的は達成できたと判断できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 韓国の水環境保全と水質汚染総量管理制度2011

    • 著者名/発表者名
      文賢珠・李秀ちょる・吉田央
    • 雑誌名

      滋賀大学環境総合研究センター研究年報

      巻: Vol.8 No.1 ページ: 43-57

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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