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2010 年度 実績報告書

Kuタンパク質のDNA二本鎖切断末端の認識・結合機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21510063
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

藤本 浩文  国立感染症研究所, 放射能管理室, 主任研究官 (60373396)

研究分担者 小池 学  独立行政法人放射線医学総合研究所, 放射線障害研究グループ, 主任研究員 (70280740)
キーワードDNA二本鎖切断 / Kuタンパク質 / DNA損傷認識 / 分子動力学シミュレーション
研究概要

2つのサブユニット(Ku70,Ku80)から構成されるKuタンパク質には結晶構造解析からでは位置が特定できない領域が存在する。このうちKu70のN末端側33残基,C末端側71残基を補完した分子モデルを構築し、分子動力学シミュレーションを行い、DNAとの結合能に関与するアミノ酸部位を予測した。一昨年までの結果からKu70のN末端、およびC末端側のSAPドメインと結晶構造で判明している領域とを結ぶスペーサー領域にDNAと相互作用する部位がある事が示唆された。このDNA相互作用部位には3つのリジン残基(K539,K542,K544)が存在し、これらのリジン残基がDNA分子と静電気力によって相互作用していると考えられる。昨年度は予想されたDNA相互作用部位の挙動を観察する為に、SAPドメイン、およびスペーサー領域の位置を変えた分子モデルを複数作成し、それらを初期構造としてナノ秒オーダーのシミュレーションを繰り返し行った。その結果、3つのリジン残基が存在する領域は、DNAだけでなくKu80上のアスパラギン酸残基(D369,D370)とも相互作用する可能性が示唆された。本年度は、これらの候補残基のDNA末端認識機構における役割を解析する。また、候補部位のアミノ酸を別のアミノ酸と置換した組換えタンパク質を合成し、DNA分子との結合能を実験によって検証することでシミュレーションの結果と比較する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Establishment of Ku70-Deficient Lung Epithelial Cell Lines and Their Hypersensitivity to Low-Dose X-Irradiation.

    • 著者名/発表者名
      Manabu KOIKE, Yasutomo YUTOKU, Aki KOIKE
    • 雑誌名

      Journal of Veterinary Medical Science 14

      巻: in press

    • 査読あり
  • [学会発表] 計算化学的手法を用いたKuタンパク質とDNAの相互作用部位の構造解析2010

    • 著者名/発表者名
      藤本浩文, 樋口真理子, 小池学, Miroslav Pinak, Juraj Kotulic Bunta, 根本俊行, 前川秀彰, 作道隆, 高田直子, 土田耕三
    • 学会等名
      BMB2010事務局(第33回日本分子生物学会年会・第83回日本生化学会大会合同大会)
    • 発表場所
      神戸ホトアイランド(兵庫県)
    • 年月日
      2010-12-07

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公開日: 2012-07-19  

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