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2009 年度 実績報告書

溶融高炉スラグからの高度熱回収プロセス

研究課題

研究課題/領域番号 21510080
研究機関新潟大学

研究代表者

清水 忠明  新潟大学, 自然科学系, 教授 (10211286)

キーワード高炉スラグ / 流動層 / 熱回収 / 固化物 / 流動不良 / 圧力変動 / 周波数解析 / 表面張力
研究概要

日本で溶融高炉スラグの排出に伴って排出される熱は、日本全体の石炭使用量の約2%に相当するが、溶融スラグからの熱回収は行われていない。溶融高炉スラグからの熱回収プロセスとして、流動層へ溶融スラグを滴下して層内で固化させ、そのときに発生する熱を流動媒体へ移動し、流動媒体から層内伝熱管へ導き、その伝熱管から高温高圧蒸気として熱回収をすることを提案した。このプロセスを実用化するための基盤研究として、模擬スラグ(溶融ワックス、溶融ブドウ糖)と流動媒体を流動層に連続供給し、固化模擬スラグを底部から連続排出するコールドモデル実験装置を作成した。流動層コールドモデルに模擬スラグを連続的に滴下し、装置底部から連続的に固化模擬スラグを抜き出した。層壁面から周囲への総括伝熱係数を実測し、模擬スラグ持ち込み熱、層壁面からの熱ロス、流動媒体排出で排出される熱、ガスの持出熱を考慮した熱収支計算から、模擬スラグ中の熱は固化の過程で流動層へ円滑に移動することがわかった。模擬スラグ固化物への粒子取り込み量を測定した。スラグへの粒子取り込み量は模擬スラグと流動媒体の組み合わせで異なるが、スラグ供給速度にはあまり影響されなかった。炉内の圧力変動の周波数解析を行い、固化物が流動層内に蓄積したときと良好な流動状態との圧力変動周波数ピークの違いから、固化物炉内蓄積を検出することができた。また、模擬スラグ固化物への粒子取り込み量に影響すると考えられるスラグ物性値として、液体の表面張力を測定する実験方法について、標準物質として水とエタノールを用いて実験を行い、文献値との一致を見た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] Heat recovery from melted blast furnace slag using fluidized bed2010

    • 著者名/発表者名
      Tadaaki Shimizu, 他4名
    • 学会等名
      Fluidization 13
    • 発表場所
      Geong-Ju(韓国)(発表確定、採択通知あり)
    • 年月日
      20100516-20100520
  • [学会発表] 流動層を用いた溶融高炉スラグからの熱回収2009

    • 著者名/発表者名
      三上剛, 清水忠明
    • 学会等名
      第15回流動化・粒子プロセッシングシンポジウム
    • 発表場所
      鹿児島ドルフィンポート(鹿児島県鹿児島市)
    • 年月日
      20091210-20091211
  • [学会発表] 流動層を用いた溶融スラグからの熱回収装置2009

    • 著者名/発表者名
      清水忠明・芳賀大輔
    • 学会等名
      化学工学会第41回秋季大会
    • 年月日
      2009-09-16
  • [備考] (研究者による研究紹介ページ)

    • URL

      http://tshimizu.eng.niigata-u.ac.jp/ACTIV07.pdf

  • [産業財産権] 特許2009

    • 発明者名
      清水忠明
    • 権利者名
      新潟大学
    • 産業財産権番号
      特許、特願2009-115888
    • 出願年月日
      2009-05-12

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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