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2010 年度 実績報告書

溶融高炉スラグからの高度熱回収プロセス

研究課題

研究課題/領域番号 21510080
研究機関新潟大学

研究代表者

清水 忠明  新潟大学, 自然科学系, 教授 (10211286)

キーワード高炉スラグ / 流動層 / 熱回収 / 固化物 / 流動不良 / 粘性 / せん断 / 粒径制御
研究概要

日本で溶融高炉スラグの排出に伴って排出される熱は、日本全体の石炭使用量の約2%に相当するが、溶融スラグからの熱回収は行われていない。溶融高炉スラグからの熱回収プロセスとして、流動層へ溶融スラグを滴下して層内で固化させ、そのときに発生する熱を流動媒体へ移動し、流動媒体から層内伝熱管へ導き、その伝熱管から高温高圧蒸気として熱回収をすることを提案した。このプロセスを実用化するための基盤研究として、模擬スラグ(溶融ワックス等)と流動媒体を流動層に連続供給し、固化模擬スラグを底部から連続排出するコールドモデル実験を行った。本年度は模擬スラグの物性値として粘性が模擬スラグ固化物への粒子取り込み量に及ぼす影響を評価した。各種模擬スラグを用いて実験を行ったところ、同一の模擬スラグならば粘性が高いほど粒子取り込み量が低下することがわかった。しかし、実用化を考えると粘性を高くすることはすなわち溶融スラグを予備的に冷却する必要があることであり、これは熱回収にとって不利な状況である。また溶融スラグ粘性が低くて取り込み量が多いほど塊が大きくなり排出が円滑にできなくなる懸念がある。そこで、本年度では、スラグ液滴の粒径を制御するための新しい方法として、流動媒体を一部抜き出して高速の気流中に分散させて、スラグ液に吹き付けることで、そのせん断力をつかって液滴を小さくすることを提案し、実験装置を改造してコールドモデル実験を行った。スラグ液に流動媒体含有高速気流を吹き付けることで生成する塊の大きさを小さく制御できることがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] Heat recovery from melted blast furnace slag using fluidized bed-A fundamental study using cold model2010

    • 著者名/発表者名
      Tadaaki Shimizu, 他5名
    • 学会等名
      Fluidization 10 Science and Technology(10th China-Japan Symposium on Fluidization)
    • 発表場所
      東京大学(東京都文京区駒場)
    • 年月日
      20101117-20101118
  • [学会発表] 流動層を用いた高炉スラグからの熱回収2010

    • 著者名/発表者名
      清水忠明、三上剛, 他2名
    • 学会等名
      第47回石炭科学会議
    • 発表場所
      岐阜市長良川国際会議場(岐阜県岐阜市)
    • 年月日
      20100921-20100922
  • [学会発表] Heat recovery from melted blast furnace slag using fluidized bed2010

    • 著者名/発表者名
      Tadaaki Shunizu, 他4名
    • 学会等名
      Fluidization 13
    • 発表場所
      Geong-Ju(韓国)
    • 年月日
      20100516-20100520
  • [産業財産権] 溶融スラグ熱回収装置2010

    • 発明者名
      清水忠明
    • 権利者名
      国立大学法人新潟大学
    • 産業財産権番号
      特願2009-115888
    • 出願年月日
      2010-05-12

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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