研究課題/領域番号 |
21510093
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研究機関 | 愛知工業大学 |
研究代表者 |
成瀬 治興 愛知工業大学, 工学部, 教授 (20064941)
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研究分担者 |
内田 季延 飛鳥建設(株)技術研究所, グループリーダー (20443640)
松本 泰尚 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (90322023)
深田 宰史 金沢大学, 環境デザイン学系, 准教授 (10313686)
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キーワード | 環境保全技術 / 道路交通振動 / 予測式 / 環境影響評価 / 数理モデル / 道路構造 / RTV-MOodel2003 / 等価振動レベル |
研究概要 |
本研究は、数値解析と実測調査によってエネルギーベースに準拠した道路交通振動の予測式を、平坦道路以外の道路構造へ適用しようとするものである。道路交通振動に係わる環境影響評価等の実務では、「土木研究所式」が唯一の予測方法として利用されている。しかし、「土木研究所式」は必ずしも物理的な整合性を求めていない。環境影響評価法では、一定規模以上の事業は、調査、予測及び評価をすることを法律で義務付けられており、学術的な根拠に基づいた方法で予測計算をすること、また、不確実な場合においては、その理由を明らかにすることが求められている。日本騒音制御工学会道路交通振動予測式作成分科会では、「物理的なモデル」に基づいた新しい道路交通振動予測評価方法として、平坦道路を対象とした道路交通振動予測計算方法INCE/J RTV-Model 2003)を提案し、他の道路構造への適用を進めている。道路交通振動は、道路構造、地盤特性等の影響を受けるため、実測のみで種々の条件を求めるには膨大な調査が必要となる。本研究では、数値解析によって道路構造の違いに伴う振動伝搬性状の基礎的な検討を行い、代表的な道路構造における実測調査により、解析で設定した予測式の妥当性検証をするものである。本年度は、H22年度に実施した実測調査結果の詳細分析により、現地状況に起因する特異現象の把握と、その数値モデルへの反映に関わる検討を実施した。成果の一部は、日本騒音制御工学会平成23年度春季・秋季研究発表会、平成24年度春季季研究発表会にて公表した。実測調査結果の分析では、道路交通振動予測計算方法INCE/J RTV-Model 2003では想定していない、大型車のサスペンション構造のリーフばねとエアばねの違いに起因する特徴的な振動性状が判明した。
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