研究課題
研究目的平成21年度は、全体で四つの研究課題の内、(1)オゾンガス吹き込みの気泡塔リアクターを用いて、フェノールおよびp-クロロフェノールをモデル物質として低濃度環境リスク物質のオゾン酸化反応の解析を従来の研究を継続的に進める。(2)気泡塔内におけるマイクロ・ナノバブルの分散特性、およびガスの完全溶解特性の把握の二つの研究課題を遂行した。研究結果(1)希薄なフェノールおよびクロロフェノールを指標物質とした溶存オゾンとの間の液相反応の速度解析:セパラブルフラスコ型の反応器を用いオゾン化酸素ガスを連続的に通気させ飽和状態で、オゾン濃度を一定に保ちながら希薄フェノール及びp-クロロフェノールを分解させた。フェノール及びp-クロロフェノールの分解速度は一次反応と見なせることが分かった。また、少量のCaCO_3の添加が分解生成物の有機酸によるpHの低下を抑制し、分解速度の促進に寄与しまた、少量のH_2O_2の添加がさらに分解速度を促進した。これらの研究成果について、二つの国際会議(19th IOA World Congress 2009およびCHEMECA2009)、国内学会(化学工学会)において発表した。(2)マイクロ・ナノバブル気泡塔における気泡の分散特性およびガスの溶解特性:高速旋回流式マイクロバブル発生器を取り付けた気泡塔において、気泡径分布およびガスホールドアップを測定し、マイクロバブル領域、遷移領域、およびミリバブル領域の三つの流動パターンの領域を区分し、ガスホールドアップ、対面積平均径、および気液界面積に関してガス空等速度に対する相関を得た。さらにオゾン化酸素ガスからの吸収特性を測定し、液相物質移動容量係数k_Laあるいは液側物質移動係数k_Lに関して、ガス空等速度に対する相関を得た。研究成果は国際会議(CHEMECA2009)および国内学会(化学工学会)において発表した。
すべて 2009 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)
19th IOA World Congress 2009, Aug.31-Sept.3, 2009, 5-5 Session 5(Proceedings-CD-ROM)
PROCEEDINGS of CHEMECA 2009, Sep.27-30, 2009, Perth, Australia, Proceedings (CD-ROM)
http://www.cheng.kansai-u.ac.jp/CRElab/